大掃除で活躍! 「重曹」「セスキ炭酸ソーダ」「クエン酸」の使い分け方は?
クエン酸と塩素系洗剤の併用は危険
Q.これら3つについて、掃除に使う際に注意した方がよいことや、やってはいけない使い方、保管時のポイントを教えてください。
有賀さん「セスキ炭酸ソーダは手荒れする可能性があるので、使うときはゴム手袋をしましょう。また、クエン酸は酸性なので、塩素系洗剤と一緒に使わないのが鉄則です。混ぜて使用すると有毒ガスが発生するため、大変危険です。いずれも、保管の際は高温多湿、直射日光を避け、密閉して冷暗所に置いてください。
私もついやってしまいがちなのですが、パッケージに記載された説明書きを読まずに使用するのはNGです。保管方法や、どんな場所に使えるのか、または使えないのかなどの詳しい記載があるので、使用前によく目を通しましょう。
また、ネット上には『重曹とクエン酸を混ぜて使う』などさまざまな方法が紹介されていますが、『重曹=研磨と消臭』『セスキ炭酸ソーダ=油汚れ』『クエン酸=水あかのカリカリ汚れ落とし』というように、それぞれの特徴を生かしたシンプルな使い方をするのが最も無駄がなく、用途に合ったよい使い方だと思います」
Q.これら3つのいずれでも落ちない汚れはあるのでしょうか。
有賀さん「残念ながら、これら3つはカビには効きません。カビには塩素系カビ取り剤を使いましょう。一般的な塩素系カビ取り剤には漂白作用もあり、基本的には黒カビもきれいに落とせます。
また、アルカリ性のセスキ炭酸ソーダ、酸性のクエン酸でも落とせない頑固な汚れには、よりpHの高い専用洗剤や道具を使う必要があります。汚れの度合いによっては、ハウスクリーニングなどの専門業者に依頼した方がよい場合もあります。汚れは長く放置すればするほど、どんどん落ちにくくなるものです。重曹やセスキ炭酸ソーダ、クエン酸でも落とせない汚れがあることを理解した上で、これら3つを効果的に生かすためにも、早め早めに、汚れに対処するのが正解です」
(オトナンサー編集部)
コメント