収入減で「住宅ローン破産」も…コロナ禍で家を買う際の注意点とは?
「出口戦略」も考えて
現在のコロナ禍では、家に対する価値観も変化してきています。なぜなら、新型コロナの影響で、多くの企業でリモートワークを推進しており、通勤する回数が減っている人も少なくないからです。
家で仕事をするとなると、これまで、住宅選びの最重要ポイントとされていた都心部や駅へのアクセスのよさといった「通勤利便性」の優先順位が下がります。通勤する必要がない、もしくは減るのであれば、都心部の狭いマンションを購入するよりも、郊外や、駅から離れたエリアの一戸建てを購入した方が価格が安い上に面積も広く、お得度が高いため、最近、郊外の一戸建ての購入を検討している人が筆者の元に相談にくるケースが多くなりました。
金額面で見ても、都心部の物件と比べて購入金額が安いため、ローンの負担も抑えられます。新型コロナウイルスの終息が見えない中で高額な住宅ローンを組むと家計が破綻する可能性もあるため、手堅くローンを組むのはよいと思います。
ただし、注意が必要なのは、新型コロナウイルスが終息した場合、現在と同じ頻度でリモートワークが続けられるかということです。また、転職した場合にはリモートワークの可否は未知数ですし、子どもが独立したら、広い家ほどメンテナンスが大変になります。病気になった場合も都心部の方が病院に通いやすいでしょう。
長い人生の間にはさまざまな転機が訪れます。その際、人に家を「貸す」「売却する」といった選択をする可能性も大いにあります。賃貸契約が成立しやすく、高く売れる物件というと、都心部の資産価値の高い物件になる傾向は、これからもしばらく続くことが予想されます。ちなみに、一戸建ては築20年を超えると建物の価値がゼロになると査定される傾向があるため、どれだけ価格を下げても買い手がつかない駅から遠い物件では、不良債権化する可能性もあります。
実際に住んでみて気付くことも多いと思いますが、メリット・デメリットをよく吟味して選択する必要はあるでしょう。購入するときに「貸す」「売却する」ことは考えにくいですが、これらの可能性もあることも踏まえて、現在の状況だけにとらわれず、将来にわたる自分たちのライフプランもしっかりと考えて物件選びをすることが大切です。
今回はコロナ禍で家を買う場合の注意点について述べましたが、「そもそも、家を購入する必要があるのか」「一生賃貸なのか」も含めて検討することが大切です。金額的な面からいえば、持ち家も賃貸もかかる費用に大きな差はありません。まずは自分自身のライフプランをしっかり考えてみましょう。
(ファイナンシャルプランナー、Money&You取締役 高山一恵)

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