「青」「白」「赤」で星条旗、トランプ大統領就任式に見るイメージ戦略
TPP離脱などの貿易政策や閣僚人事を巡って早くも、大きな注目を集める米国のトランプ政権ですが、1月に行われた大統領就任式におけるファミリーの衣装も世界の関心を呼びました。そこに隠された意味を専門家が読み解きます。

米国でトランプ政権が始動しました。環太平洋経済連携協定(TPP)や北米自由貿易協定(NAFTA)など貿易政策をめぐる言動や、閣僚人事に大きな注目が集まっていますが、もう一つ話題になったのが、就任式におけるトランプファミリーの衣装でした。
そこにはどのような“戦略的意味”が込められていたのでしょうか。
米国の代表であることをアピール
トランプ大統領は就任式で、紺色のスーツに白いシャツ、おなじみの赤いネクタイ姿という服装でしたが、カラー&イメージコンサルタントの花岡ふみよさんは「星条旗の青(紺色は青系の色)、白、赤を使ったカラーコーディネートは、大統領が自身を米国の代表であることをアピールするには最適な配色」と指摘します。オバマ前大統領も就任式では、紺色のスーツに白いシャツ、赤いネクタイでした。
花岡さんによると、ファーストレディーとなったメラニア夫人は、米国の大御所ラルフ・ローレンがデザインした水色のワンピースとボレロに同色の手袋という「エレガントなファッション」。娘のイヴァンカさんは白のパンツスーツで洗練さを演出し、その夫のクシュナー氏は濃紺のスーツとネクタイでした。
「つまり、ファミリー全体が青系と白で統一しています。就任演説をするトランプ大統領のネクタイの赤をアクセントカラーとして、青、白、赤の3色でコーディネートし、米国の新大統領ファミリーを強く印象づける心憎い演出でした」
ちなみに、オバマ前大統領の就任式では、ミシェル夫人は鮮やかな黄色のファッションでした。黄色は黒人であるミシェル夫人の肌によく似合うと同時に、「希望」を意味する色だそう。「米国初の黒人大統領誕生によって、国に希望をもたらす意味を込めていたのかもしれません」。
政治、とりわけ米国政治にとって「色」が持つ意味は深いようです。
(オトナンサー編集部)
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