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スペイン坂のアジサイが満開! 「梅雨」と漢字にまつわるエトセトラ

各地で梅雨入りが発表されていますが、そもそも、なぜこの時期の雨を「梅雨」と書き、「つゆ」と呼ぶのでしょうか。

雨に濡れるアジサイ(2019年6月、時事)
雨に濡れるアジサイ(2019年6月、時事)

 梅雨入りし、アークヒルズ・スペイン坂のアジサイが見頃を迎えています。4~5月の暖かい気候が影響しているようです。今回は、田代幾美さん(会社員、ブロガー「100歳以上生きる!!」)、伊東稔さん(カイロプラクティック伊東=長野市=院長、漢検2級、整体師、カイロプラクター)に、梅雨にまつわる漢字のエピソードを伺いました。

梅雨の語源をご存じでしたか

 沖縄は5月には既に梅雨入りし、本州も梅雨入りしました。6月の雨が多い季節、または、そこで降る雨のことを「梅雨」と呼びますが、梅雨とは何なのでしょうか。

「新明解国語辞典(三省堂)によれば、6月から7月初めごろまで降り続く長雨と解説されています。では、なぜ梅雨の季節がやって来るのでしょうか。実は、世界中で梅雨があるわけではなく、東アジア特有の気候として知られています」(伊東さん)

「梅雨の語源として、中国では元々、黴(かび)の生えやすい時期の雨という意味で『黴雨(ばいう)』と呼ばれていましたが、カビでは語感が悪いため、同じ『ばい』で季節に合った『梅』の字を使い『梅雨(ばいう)』になったとする説があります」

 確かに、「梅」の字を当てたことでさわやかさが増したように思えます。

「なぜ梅雨を『つゆ』と読むのでしょうか。いくつかの説があります。1つ目は『露(つゆ)』から連想したという説です。雨が降って植物に露が付いている状態が長く続くので、季節そのものを『つゆ』と表現したのでしょう。

2つ目は、梅の実が熟す時期だから、『つはる』から連想したという説です。古語で『つはる』は『(芽などが)外に現れようとする。芽ぐむ』の意味があります。現代の『妊娠の兆しが現れる』を意味する『つわり』の語源ともなる『つはる』から、梅の実が熟すことを『つはる』と表現し、それが変化して『つゆ』になったとの説です。

3つ目は、梅の実が熟してつぶれる時期なので『潰ゆ(つゆ)』と関連付けた説です」

 他にも、カビのせいで物が損なわれる「費ゆ(つひゆ)」から連想したなどの説もあるようです。カビがよくないことは昔の人も知っていたことでしょう。

「私は、『梅雨』を『つゆ』と読むのは『露』からの連想だと考えています。はっきりと語源が分からないほど昔からあった言葉だとする説が有力だと思います」

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尾藤克之(びとう・かつゆき)

コラムニスト、明治大学サービス創新研究所研究員

東京都出身。代議士秘書、大手コンサルティングファームにて、経営・事業開発支援、組織人事問題に関する業務に従事、IT系上場企業などの役員を経て現職。現在は障害者支援団体のアスカ王国(橋本久美子会長/橋本龍太郎首相夫人)をライフワークとしている。NHKや民放各社のテレビ出演や、経済誌などからの取材・掲載多数。著書も多く、近著に「3行で人を動かす文章術」(WAVE出版)がある。埼玉大学大学院経済学研究博士課程前期(経済学修士、経営学修士)。

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