【漫画】「がんなんだって」ママ友の病気を子どもから聞いてしまったら… がん当事者の思いに「これは広がってほしい」
インスタグラムで公開されているハンドメイド作家の「こはるたん」さんの漫画が「考えるきっかけになった」と話題に。そこで、作者に話を聞きました。

ハンドメイド作家の「こはるたん」さんの漫画「ママ友のがんを、子どもから知ってしまったら」が、インスタグラムで話題となっています。
子どもの友達のママが「がんなんだって」と、子どもから聞いてしまったら、どう対応すればいいのでしょうか。がん当事者のこはるたんさんからのアドバイスは…という内容で、読者からは「参考にします」「考えるきっかけをもらいました」「これは広がってほしい」などの声が上がっています。
ママ友のがんを知ったとき、どう寄り添う?
こはるたんさんは、日常生活や自身の経験を元に漫画を描いて、インスタグラムで発表しています。30代で大腸がんを患った経験から、健康や検診の重要性、悩んだときのヒントになるようなテーマについても発信しています。こはるたんさんに作品について話を聞きました。
Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。
こはるたんさん「2025年の9月ごろからです。大腸がんになって入院・手術をすることになったとき、ずっと気になっていたコミックエッセーというジャンルを調べ、描き始めました。心配性の息子には大腸がんだったことを隠していますが、いつか大きくなったときに、『あのころ、お母さんはこんなことを考えていたんだ』と漫画を通して伝えられたら、と思っていました。
インスタグラムに投稿したのは、若い世代の大腸がんが増えていることを知ったのがきっかけです。『体の違和感を後回しにしている、忙しくて疲れている人』にとっては、長い文章を読むこと自体が負担になりますが、漫画なら気軽に読めて、言葉だけでは伝えにくい感情や空気も表現できる。そして、読んだ後にも印象が残りやすいのではないかと思い、投稿を始めました」
Q.インスタグラムでご自身の病気について発信することについては、どう感じていますか。
こはるたんさん「大腸がんになった経験は、私にとって嫌な思い出です。でも、漫画にして形に残すことで、『もう忘れていい』と思えるようになりました。嫌だったことほど何度も思い返してしまいますが、漫画に残しておけば、そのときの気持ちをいつでも振り返ることができます。だから、ずっと頭の中で抱えていなくてもいいと思えるようになり、描くことで気持ちが整理され、ストレス発散になりました」
Q.今回のエピソードを漫画にしたきっかけを教えてください。
こはるたんさん「私の漫画を読んでくださっているフォロワーの方から、『ママ友ががんだということを、わが子から聞いてしまった』という相談をいただいたことです。その方は人付き合いがあまり得意ではなく、本人から直接聞いたわけではないので、『変なことを言ってしまうかもしれないし、知らないふりをした方がいいのでは』と悩んでいました。
そこで私自身の経験から、ママががんになると、治療だけではなく子どもの預け先や日々の生活など、いろいろな困りごとが出てくることや、私がうれしかった声の掛け方などをお話ししました。その方は『連絡するのは勇気がいるけれど、心配していることを伝えてみる』と言い、実際にママ友へ連絡をしていました。知った側は、どんなふうに寄り添うことができるのか、考えるきっかけにしてほしいと思って描きました」
Q.ご自身も、ママ友に助けられたことはありますか。
こはるたんさん「私の場合、幸い入院が夏休みと重なり、祖父母や学童にも協力してもらえたため、ママ友に子どもを預かってもらうことはありませんでした。また、私は病気をあまり周囲に知られたくなかったので、がんのことを知っているママ友もごくわずかでした。
それでも、『いつでも子どもを預かるよ』と言ってもらえたことが、いざというときの砦(とりで)になりました。息子はお留守番すら1人でできない子だったので、困ったら頼れる人がいると思えるのは、大きな助けになりました」
Q.がん当事者としてメッセージを発信するときに、意識していることや思いはありますか。
こはるたんさん「同じ大腸がんでも、進行度や治療、術後の経過は人それぞれです。だから『がん患者はこう』とひとくくりにせず、あくまで『私の場合』という1つの例として伝えることを大切にしています。また、暗い話もできるだけ柔らかく伝え、でも無理に前向きに見せすぎないことも意識し、あくまで『私がどう感じたか』を中心に描いています。
読んだ方が『自分だったらどうするだろう』と考えたり、健診や検診に行くきっかけになったりすればうれしいです」
Q.この作品にどのようなコメントが寄せられましたか。
こはるたんさん「コメント自体はそれほど多くありませんでしたが、DMでいただいた感想が印象に残っています。『知らないふりをする方が優しさなのか、がんのことが分からなすぎて、どうすればいいのか分からないと思っていた』という内容でした。私は当事者として、『病気を知られたくない』『勝手に話してほしくない』という側から考えていますが、子どもはイレギュラーを運んできます。知られてしまったとき、どんな行動がうれしいのか、考えるようになりました。
また、同世代で同じ部位(直腸)に大腸がんができた方とつながることができ、知らないうちにその方の支えになれたことを知り、とても喜びを感じました」
(オトナンサー編集部)









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