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【漫画】緩和病棟で働く事務職員 94歳女性患者と交流するように 死期が近づき…「涙が出ました」

終末期の患者が入院する緩和病棟。そこで事務として働く女性が、1人の女性患者と接する中で感じたことは…。Instagramで公開された漫画が、「考えさせられる」と話題になりました。作者のあやさんにお話を聞きました。

漫画「緩和病棟事務 死について考える」のカット(あやさん提供)
漫画「緩和病棟事務 死について考える」のカット(あやさん提供)

 緩和病棟で勤務する作者が、実体験を元に描いたフィクション漫画「緩和病棟事務 死について考える」が、Instagramで多くのいいねを集めて話題となっています。

 あるとき看護師から、「時間があったら、寂しがりな患者さんの話し相手をしてほしい」と頼まれた事務職の女性。94歳の「百合さん」とおしゃべりをしたり、一緒に売店に行ったりと、とても仲良くなりました。しかし時間は確実に流れ…。読者から、「涙が出ました」「人生とは、幸せとは何かを考えさせられました」などの声が上がっています。

 この漫画を描いたのは、2児の母のあやさんです。Instagramとブログ「あやの絵日記」でエッセー漫画などを発表しています。あやさんに、作品についてのお話を聞きました。漫画「緩和病棟事務 死について考える」は、全14話です。本記事では11話までをご紹介しています。続きはあやさんのInstagramまたはブログで読むことができます。

Q.このエピソードを漫画にした理由を教えてください。

あやさん「命の尊さやいとしさを伝えたくて、読んだ誰かが何かを感じてくれたらいいなと思って描きました」

Q.お仕事では、お見送りする患者さまが多いと思いますが、どのような気持ちで対応しているのでしょうか。

あやさん「私は患者さまと関わることはほとんどないのですが、心から『本当にお疲れさまでした』『頑張ったなあ』と思うようになりました。それは百合さんとの関わりがあったから、思うようになったことです」

Q.百合さんのケースのように、患者さまと接することは珍しいのですか。

あやさん「終末期の患者さまはほとんどの人が寝たきりで、売店に降りることもできないので、ほとんどありません。そして体がきつくなると、処置ができない事務の私のことなどは、意識の外にいくものです。でも百合さんは最後まで覚えてくださっていて、ご家族さまにも感謝を頂けて、とても光栄でした」

Q.他にも、百合さんのように仲良くなった患者さまはいましたか。

あやさん「百合さんと同時期にもうお1人、まったく違うタイプの患者さまと仲良くさせていただきました。この患者さまとの関わりもいずれ漫画にしますので、また誰かの心に何か残せるようなものを描きたいと思います」

Q.この作品にどのようなコメントが寄せられましたか。

あやさん「看護師さんから、多くのDMを頂きました。死についてのテーマで、明るくないお話でも『優しい』という言葉を皆さんおっしゃってくれました。それはお話のことだったりイラストのことだったりで、うれしく思いました」

(オトナンサー編集部)

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