【漫画】「ボランティア」のため、能登半島地震の被災地に行った女性 他県から来た男性の“体験談”に感動した理由とは?
能登の被災地にボランティアに行った女性。他県からボランティアに来ていた男性に、「なぜ来ようと思ったのですか」と尋ねたところ、男性の答えは…。Instagramで公開された漫画が、「ほっこりした」と話題になりました。作者の「なとみみわ」さんにお話を聞きました。

ボランティア先で聞いたエピソードを描いた「人はやさしや ボランティアに行く理由」が、Instagramで4000以上のいいねを集めて話題になりました。
能登の被災地にボランティアに行った際、同じくボランティアに来ていた男性と話す機会がありました。「なぜ他県からボランティアに来たのですか?」と尋ねたところ、男性は…。読者からは、「ほっこりしました」「能登の様子を教えてくれて、ありがとう!」などの声が上がっています。
能登の人々の優しさを実感
この漫画を描いたのは、漫画家・イラストレーターの「なとみみわ」さんです。最新刊は2024年3月に刊行された『おひとりさまの後始末』(小学館)で、Instagramではエッセー漫画などを発表しています。また最近では、息子さんと一緒に「BBキッチン」というキッチンカーを出店しています。なとみ みわさんに、作品についてのお話を聞きました。
Q.このエピソードは、なとみさん自身の体験でしょうか。
なとみさん「『人はやさしや』シリーズは、私がボランティアに行って聞いた話や、キッチンカーで出会ったボランティアの方から聞いたお話を描かせてもらっています」
Q.地震から1年以上たちますが、まだボランティアが必要なところは多いのでしょうか。
なとみさん「はい、まだまだ人の手が必要だと思います。輪島、珠洲(すず)、同じ町でも被害の度合いが全然違うので。特に雪が降ってくると、道がガタガタで除雪車が入らないところがたくさんあり、孤立状態になると懸念されています」
Q.「のとはやさしや」というシリーズ漫画も手掛けていらっしゃいますが、こちらはどのような作品ですか。
なとみさん「石川県の地元紙・北國新聞で、毎週木曜日に『介護わはは絵日記』を連載しているのですが、2024年1月1日の能登半島地震では、紙面に掲載された目を覆いたくなるような被災地の現状に、毎日涙が出ました。私の実家も能登町にあるのですが、道も良くないし、渋滞の一因にもなるとのことで、なかなか能登に行けずにおりました。
同級生のLINEグループでは、地震発生当時にお正月で帰省していて、能登から出られなくなった友人がいました。みんなで情報共有していると、その友人が、『こんな大変な中でも、能登の人はみんな優しいんだよ』という話が出まして。新聞をよ~く読んでみると、孤立状態になった集落に記者さんが歩いて取材に行ったら、避難所で『おにぎり持って帰れ!』といただいた話や、断水状態なのに、自分の備蓄の水を『こんな時はお互いさまや』と、お隣さんにお水をあげるおばあちゃんの話などが掲載されているんです。能登には昔から『のとはやさしや、土までも』という言葉があり、本当に能登の人は優しいんだな、と改めて思いました。
そこで、『被災地のほっこり話を漫画に描いたら、少しでも皆さんの心に寄り添うことができるのでは?』と、担当さんと1月7日に話し合い、同月9日の朝刊でほっこり話を4コマ漫画で4話掲載しました。それが始まりです」
Q.他県からもたくさん来ているボランティアを、地元の方々はどのように思っているのでしょうか。
なとみさん「ありがたいと感じていると思います。今回の被害で、心が折れてしまった人もたくさんいらっしゃると思うんです。でもボランティアの方々が来て、掃除と片付けをしてくださって、少しずつ家がきれいになると目に力が戻り、『こんなにきれいにしてもらったんだからもう少し頑張るわ、と被災地の方が言ってくれた』と、ボランティアの方々がおっしゃっていました。ボランティアの方々も、『来て良かった』とすごくうれしそうでしたし、やはりお互い言葉にすると、いろいろ伝わっていいな、と思いました」
Q.漫画「人はやさしや ボランティアに行く理由」について、どのような意見が寄せられていますか。
なとみさん「『ほっこりした』というコメントが多かったです」
(オトナンサー編集部)
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