「褒め過ぎる親」と「全く褒めない親」…教育上“よくない”のはどっち? 子育てアドバイザーに見解を聞いた結果
教育上“推奨できない”のはどっち?
Q.「褒め過ぎる親」と「全く褒めない親」は、どちらが教育上“よくない・推奨できない”でしょうか。
佐藤さん「先述したように、『褒め過ぎ』も時には問題になり得ますが、『全く褒めない』方が諸々の問題につながりやすいと考えます。なぜなら、褒めるというのは、日常のコミュニケーションの一つとして、大事な役割を果たしているからです。
私たちが褒めるときというのは、表情がやわらかくなるものです。多くの場合、笑顔で、トーンの高い声で声がけしています。これは、人間同士のコミュニケーションで“快”として捉えられるものですから、それが存在しない親子のコミュニケーションは問題が生まれやすくなるのです」
Q.子を褒めること、褒めないことについて迷うことのある親も少なからずいるようです。
佐藤さん「『叱ること』と比べると、『褒めること』の方が、悩みとして感じることは少ないと思いますが、実際に深堀りすると奥が深く、“どのように褒めるか”がカギを握っているのが分かります。今回は『褒め過ぎ』と『全く褒めない』という大局的なアプローチがテーマでしたが、褒めるか褒めないかだけがポイントではなく、褒め方の“質”も大事ということです。
また、褒めることに抵抗を感じている人の中に、『褒められないとやらない子になるのでは?』と感じている人がいます。確かに、大人になってからは『褒めて褒めて!』という環境ではないことも多いので、自分で動機付けできるセルフモチベーションの力が大事になります。ただ、小さいうちからそれができるかというとそうではないので、まずは、周囲に褒めたりねぎらったりしてもらってエネルギーを受けつつ、前向きに物事に取り組む姿勢を習慣化できると望ましいと思います」
(オトナンサー編集部)
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