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量が少なくても要注意! 「不正出血」がサインとなる婦人科疾患8つ、産婦人科医が解説

「不正出血」が起こると「もしかして何かの病気では…」と不安になるもの。実際に、不正出血がサインとなり得る婦人科疾患について、産婦人科医が解説します。

不正出血が病気のサインに?
不正出血が病気のサインに?

 女性の誰もが不安に思うであろう「不正出血」。時期や頻度、出血量によっては「もしかして何かの病気…?」と感じることもあると思いますが、実際、不正出血がサインとなる婦人科疾患はいくつかあるようです。不正出血によって疑われる婦人科疾患には、どのようなものがあるのでしょうか。神谷町WGレディースクリニック院長で産婦人科医の尾西芳子さんが解説します。

「排卵出血」の自己判断に注意

 不正出血とは、月経以外の時期に起こる出血のことを指します。量は「おりものが茶色い程度」から「月経並み」までさまざまで、痛みはないことがほとんどです。

 不正出血が時に、婦人科疾患のサインとなることがあるのは事実です。不正出血に注意したい婦人科疾患として、次の8つが挙げられます。

【多嚢胞性卵巣】

排卵がなく、そもそも月経が不順になるため、不正出血なのか月経なのか、見分けがつきにくいです。

【子宮頸がん】

子宮の入り口が、がんによって出血しやすくなる病気です。性交渉後に出血が起こることもあります。

【内膜ポリープ】

子宮の中にポリープができることで、月経がダラダラ続くといった不正出血が起こります。

【無排卵月経】

月経はあるのに、排卵が起こらない病気です。月経の周期をつくっている排卵がなくなってしまうと、月経のリズムが乱れてしまい、2週間で来てしまったり(不正出血)、2〜3カ月空いてしまったりします。

【子宮筋腫】

子宮筋腫があると月経が長引き、持続的な不正出血が起こることがあります。

【子宮体がん】

子宮の中の内膜部分が増殖してしまうため、不正出血が起こります。

【性病】

クラミジアなどの性病によって子宮の入り口から出血しやすくなり、「性交後出血」などを起こします。

【卵巣出血】

排卵のタイミングで卵巣から出血することがあり、その血液が卵管から子宮を通って不正出血として見られることがあります。

 なお、月経と月経のちょうど間の時期に起こる量の少ない出血は「排卵出血」と呼ばれており、数カ月間、同じ時期に出血が起こることもあります。心配のいらない出血ですが、無排卵による出血と見分けがつきにくいので、自己判断は禁物です。

 不正出血があっても「いつ病院に行けばいいのか分からない」「様子を見ていたら時間がたってしまった」という女性も少なくないと思います。

 原因によっても異なりますが、子宮頸がんや子宮体がんが原因だった場合に不正出血を放置してしまうと、がんが進行してしまう可能性があります。また、性病の場合は悪化して不妊の原因となることもあります。

 不正出血の原因はさまざまです。一度だけでなく何度も出血を繰り返す場合や、性交後の出血があった場合など、たとえ量が少なくてもいつもの生理周期とは異なる時期に出血が起きたら、それは不正出血の可能性があります。早めに婦人科を受診しましょう。

(オトナンサー編集部)

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尾西芳子(おにし・よしこ)

産婦人科医(神谷町WGレディースクリニック院長)

2005年神戸大学国際文化学部卒業、山口大学医学部学士編入学。2009年山口大学医学部卒業。東京慈恵会医科大学附属病院研修医、日本赤十字社医療センター産婦人科、済生会中津病院産婦人科などを経て、現在は「どんな小さな不調でも相談に来てほしい」と、女性の全ての悩みに応えられるかかりつけ医として、都内の産婦人科クリニックに勤務。産科・婦人科医の立場から、働く女性や管理職の男性に向けた企業研修を行っているほか、モデル経験があり、美と健康に関する知識も豊富。日本産科婦人科学会会員、日本女性医学学会会員、日本産婦人科乳腺学会会員。オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/yoshiko-onishi/)。

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