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目を離した1~2分で浴槽に沈んで…「乳児用浮輪」に潜む危険と使用時の注意点、医師が解説

プールで使用する際の注意点は?

 乳幼児の水遊びについては、おむつをしていても安定して座ることができ、両手でおもちゃを持てるようになる7~8カ月以降になれば家庭用プールで遊ばせることが可能です。保護者は家事を済ませておくなど水遊びに集中できる環境を整えておき、絶対に子どもから離れないようにしてください。

 なお、公共のプールについては、水を汚さないためのマナー的観点からも、基本的におむつが取れてからがよいと思います。手足口病やヘルパンギーナなどの夏場に流行する病気は、プールでも広がりやすいため、タオルの共用はしないようにしましょう。公園の噴水池などは水質の保証がありませんので、潜ったり水を飲んだりしないでください。

 プールで乳児用浮輪を使用する場合、まず浮輪の安全ベルトが上面と下面の両方が確実に止まっているかどうかを確認してください。浮輪を膨らませた状態で水中深くに沈め、空気の漏れがないかどうかも必ずチェックしましょう。そして、繰り返しになりますが、使用する際は「浮輪を着けているから」と油断して、目を離すことのないようにしてください。

原則、浴槽では浮輪を使用しない

 前述の通り、小児科医としては、乳児用浮輪の浴槽での使用は危険と考えており、お勧めしません。おむつ型浮輪は、業界も販売を自粛していると言われますが、実際にはネット通販で誰でも買うことができます。

 一応「浴槽内では使用しないでください」という表示があるものもありますが、利用者に、危険性が十分に周知されていないのが現実です。私たちも積極的に注意喚起の活動を行っていきたいと考えていますが、保護者の方も子どもの安全を第一に考え、事故のリスクをしっかりと把握するよう努めていただきたいと切に願います。

(文/構成・ライフスタイルチーム)

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坂本昌彦(さかもと・まさひこ)

佐久総合病院佐久医療センター小児科医長

2004年名古屋大学医学部卒業。2009年小児科専門医取得。2011年の東日本大震災では、緊急医療援助チームとして岩手県大槌町で活動。その後、福島に移り、福島県立南会津病院小児科勤務。2012年タイ・マヒドン大学で熱帯医学研修。2013年ネパール・ラムジュン郡立病院小児科医。2014年より現職。専門は小児一般、小児救急、渡航医学。所属学会は日本小児科学会、日本小児救急医学会、日本国際保健医療学会、日本小児国際保健学会。資格は小児科学会専門医の他、熱帯医学ディプロマ。現在、総合病院の小児科医として臨床の第一線で活動する傍ら、保護者の啓発と救急外来負担軽減を目的とした佐久医師会による「教えて!ドクター」プロジェクトに責任者として関わる。

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