現役保育士が伝授! 子どもが興味を持ってくれる「絵本の読み聞かせ」のコツ
子どもに「絵本の読み聞かせ」をするとき、どんなことを意識すれば楽しく、興味を持って聞いてくれるようになるのでしょうか。保育士にコツを聞いてみました。
わが子に対して「絵本に興味を持ってほしい」と考える親は多いと思います。その一方で、子どもに絵本の読み聞かせをするとき、興味が絵本以外に向いてしまい「最後まで読み切るのが難しい…」と感じている親もいるのではないでしょうか。
子どもに興味を持って読み聞かせを聞いてもらうために、どんなことを意識するとよいのでしょうか。保育士の新倉真佐子さんに、読み聞かせのコツを教えていただきました。
「指差し」で意思疎通を取る
Q.保育士として「読み聞かせ」をするときに意識していることはありますか。
新倉さん「読み聞かせを始める前によくやるのは、導入のための歌や手遊びなどをして『これから絵本を読みますよ~』と意識を向けてもらうようにすることです。ただ、低年齢の子など、手遊びの方に集中してしまう子もいるので、そうした場合は絵本を回したり動かしたりして、本に意識を向けてもらえるように工夫しています。
また、読み聞かせが終わった後に、お話の内容について質問をしたり、感想を伝えてもらったりするようにしていますね」
Q.たくさんの子がいる場合と、1人に読み聞かせる場合との違いはあるのでしょうか。
新倉さん「何人か集まって始める場合は、絵本に集中したい子とそうでない子のそれぞれに配慮する必要があります。じっとしていることが好きな子もいれば、『早く外に出てボール遊びしたいなあ』と思っている子もいるかもしれないからです。
みんなそれぞれ好きなものや個性があるので、全員に足並みをそろえてもらうことは難しいでしょう。ただ、少しでも興味を持ってもらえるように、抑揚を大きくして読んだり、なるべく絵本と近い位置で聞いてもらったりという工夫もします。
一方で、1人の場合は対象となる子だけに集中できるので、興味のあるものやその子のペースに合わせて行うことができますね」
Q.誰でもすぐにできる、読み聞かせのコツを教えてください。
新倉さん「興味を持ってもらうためにできる一番簡単なことは『指差し』です。大人が子どもとのコミュニケーションを始めるときに、指差しは最も基本的で意思疎通を取りやすい行動なのです。
お子さんからの指差しや、何か興味を持っているようなそぶりが見られたら、それに同調しながら交流を図るのもお勧めです」
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幼い頃から絵本に触れ合う機会があると、想像力や感受性を育むよいきっかけにもなるそうです。とはいっても、子どもによって興味があることや好きなことはさまざま。「なかなか読み聞かせに興味を示してくれないな」と思ったら、なるべく絵本に興味を持ってもらえるように工夫をしてみると、絵本を好きになってくれるかもしれません。
(オトナンサー編集部)
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