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「誕生日おめでとうございます」は禁止? 過剰な「高齢者の個人情報保護」がもたらすデメリット

個人情報を提供するメリット、隠すデメリット

 個人情報保護法の第一条には、こうあります。

「個人情報の適正かつ効果的な活用が新たな産業の創出ならびに活力ある経済社会および豊かな国民生活の実現に資するものであることその他の個人情報の有用性に配慮しつつ、個人の権利利益を保護することを目的とする」

 注意すべきは、「個人情報はそれが適正かつ効果的に活用されれば、活力ある社会、豊かな生活の実現に資する有用なものである」と書かれていることです。個人情報を提供して得られるメリットもあり、個人情報を隠すことによるデメリットもあると理解ができます。

 高齢者についていえば、個人情報を適切に活用してくれる事業者であることが前提とはなりますが、自分の情報を提供すればするほど、さまざまな機会が提供されて楽しみができ、安全性も高まるというメリットがあり、一方、隠せば隠すほど孤独や危険のリスクが高まります。

 個人情報の悪用や漏えいといった事件の報道がたびたびなされており、情報提供や取り扱いに過敏になるのは分かりますが、高齢者自身は「個人情報を提供するメリット」を、高齢者を対象とした事業者は「隠すデメリット」を、改めて考えてみていただきたいと思います。

(NPO法人・老いの工学研究所 理事長 川口雅裕)

【比較】日本の高齢者、「健康なのに病院に通い過ぎ」? スウェーデンとの“衝撃的”な差を見比べてみた

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川口雅裕(かわぐち・まさひろ)

NPO法人「老いの工学研究所」理事長、一般社団法人「人と組織の活性化研究会」理事

1964年生まれ。京都大学教育学部卒。リクルートグループで人事部門を中心にキャリアを積む。退社後、2012年より高齢者・高齢社会に関する研究活動を開始。高齢社会に関する講演や執筆活動を行うほか、新聞・テレビなどのメディアにも多数取り上げられている。著書に「年寄りは集まって住め ~幸福長寿の新・方程式」(幻冬舎)、「だから社員が育たない」(労働調査会)、「チームづくりのマネジメント再入門」(メディカ出版)、「速習! 看護管理者のためのフレームワーク思考53」(メディカ出版)、「なりたい老人になろう~65歳から楽しい年のとり方」(Kindle版)、「なが生きしたけりゃ 居場所が9割」(みらいパブリッシング)、「老い上手」(PHP出版)など。老いの工学研究所(https://www.oikohken.or.jp/)。

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コメント

1件のコメント

  1. 個人情報は、開示や第三者提供を禁止しているのではありません。
    本人の同意があれば、法的に問題がありません。入所時に個人情報の取り扱いに関し、十分な説明をして同意を得ていれば、当該利用目的の同意の範囲内で利用ができます。
    もっと、柔軟に考えては如何ですか?
    「YAhoo!ニュース」と拝見して