七草がゆに使われる「春の七草」の種類と栄養って? チーズリゾット風&中華風のアレンジレシピも! 料理研究家に聞いた
1月7日に食べる「七草がゆ」に使われる「春の七草」には、どんな栄養が含まれているのか知っていますか。料理研究家に聞いてみました。
1月7日に食べる風習のある「七草がゆ」。いわゆる「春の七草」と呼ばれる野菜を使って作られるおかゆですが、この「春の七草」にはどのような効果や栄養があるのでしょうか。栄養士の資格も持つ、料理研究家の長田絢さんに聞きました。
「七草」でビタミンを補える
Q.そもそも、「七草がゆ」とは何ですか。
長田さん「『七草がゆ』とは、1月7日の『人日(じんじつ)の節句』に食べる行事食です。『春の七草』が入ったおかゆを朝に食べると、無病息災で1年を過ごせるとされています。
お正月にごちそうを食べて疲れた胃腸をいたわるとともに、冬の時期に不足しやすいビタミンを七草で補うことができる、理にかなったおかゆといえます」
Q.七草がゆに使われる「春の七草」とは何ですか。それぞれ、どんな栄養素が含まれているのでしょうか。
長田さん「春の七草は、『セリ』『ナズナ』『ゴギョウ』『ハコベラ』『ホトケノザ』『スズナ』『スズシロ』の7種です。それぞれに含まれる栄養素は次の通りです」
・セリ…βカロテンが豊富で、抗酸化作用が期待できます。
・ナズナ…ビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。特に鉄分が多いので、貧血予防に効果的です。
・ゴギョウ…咳(せき)やのどの痛みを和らげる効果があり、風邪予防に適しています。
・ハコベラ…粘膜の保護に効果的なビタミンA、タンパク質が豊富に含まれており、昔から腹痛薬として用いられていたとされています。
・ホトケノザ:食物繊維が豊富で、胃腸の働きを整える効果が期待されます。
・スズナ:「カブ」のことです。風邪予防に効果的なビタミンC、むくみを解消するカリウムが豊富に含まれています。
・スズシロ:「ダイコン」のことです。デンプンを分解する酵素「アミラーゼ」が消化を助け、風邪の予防にも効果的です。
Q.七草がゆのおいしいアレンジを教えてください。
長田さん「七草がゆをそのまま食べると青臭さが気になってしまう人に、お勧めのレシピを2種類ご紹介します」
【中華風七草がゆ】
干しエビや干し貝柱のだしで、うまみとコクを足した七草がゆです。洗ったお米にごま油をまぶし、塩を加えてさっと混ぜてから炊くことで、さらさらのおかゆになります。ボリュームやタンパク質をプラスしたい場合は、鶏のささ身を割いたものをトッピングしてもいいですね。
【リゾット風七草がゆ】
チーズを加えてリゾット風に仕上げる七草がゆです。鶏がらスープのもとを加えた水でお米を炊き、白ワインで風味付けをして、仕上げにバターと粉チーズを加えることでリッチな味わいに仕上がります。チーズにはカルシウムが豊富に含まれているので、栄養価もアップします。
定番の七草がゆもおいしいですが、お好みの味付けで工夫をした“進化版”七草がゆもぜひお楽しみください。
(オトナンサー編集部)
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