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「13の理由」ディラン・ミネット&アリーシャ・ボーが語る“いじめ”

Netflix「13の理由」で主人公クレイ・ジェンセンを演じるディラン・ミネットさんと、ジェシカ・デイヴィス役のアリーシャ・ボーさんが来日。原作の感想や、役との共通点、テーマの「いじめ」について聞きました。

(左から)ディラン・ミネットさん、アリーシャ・ボーさん
(左から)ディラン・ミネットさん、アリーシャ・ボーさん

 Netflixオリジナルドラマ「13の理由」で、主人公クレイ・ジェンセン役のディラン・ミネットさんと、ハンナ・ベイカーの最初の友達ジェシカ・デイヴィス役のアリーシャ・ボーさんが来日しました。同作は、高校生のジェンセンの元に、2週間前に命を絶ったクラスメートのベイカー(キャサリン・ラングフォードさん)が録音したカセットテープが届きます。そこには、ベイカーが自殺に至った“13の理由”が録音されており…SNSなどを通じた友情や恋愛など、現代社会の抱える闇をリアルに映し出した作品です。

 オトナンサー編集部では、ミネットさんとボーさんにインタビューを実施。原作を読んだ感想や役との共通点、作品のテーマである「いじめ」について聞きました。

勇気を持って誘ったり、声をかけたりする

Q.原作を読まれてどう感じましたか。

ボーさん(以下敬称略)「13~14歳の時に読んで、覚えているのはとても心に響いたことです。自分にとってささいなことでも、他人にとっては大きなインパクトを与えることがあると気づかされました。読んでから、あまり話さなかったクラスメートへの話し方が変わりました」

ミネットさん(同)「シーズン1の撮影が終わってから読みました。6カ月クレイを演じてキャラクターと物語に自分が入り込んだし、自分たちが原作に見合うものを作り上げたと思えました。原作は素晴らしい物語で、僕たちが作ったドラマの基礎を提供してくれました。ドラマもキャラクターを通して、より話を膨らませていくことができました」

Q.演じられた役との共通点はありますか。

ボー「私とディランが、お互いの役について似ているところを指摘した方が面白いんじゃない? クレイがだんだん成長していき、孤立していたのが変わっていく中で、ディラン的なものをクレイの中に感じています。クレイを見ていると、むくな気がするけど、ディランはクレイジーだし、会うと『え?』って思うところがあるから(笑)二人とも本当に素敵な人、公平性さを大切にする人で、それはキャラクターにも言えます」

ミネット「ジェシカはむくなのに、アリーシャはクレイジーで(笑)ジェシカもアリーシャも強さを持った女性たちだと思います。自分の思っていることをちゃんと形で表現できるし、自分というものを失わずに邁進していくタイプ。自分たちの道を切り開いていく。これ、ずっと話すと時間がなくなっちゃう(笑)」

ボー「いいわよ、もっと言って(笑)」

ミネット「アリーシャは素晴らしいハートの持ち主で、素敵で優しい。でも、それはジェシカにも言えることです。ジェシカは状況に強いられ、自分を守る壁を作らざるをえなくなっています。それだけつらい経験をしている状況にいました。でも、僕らがジェシカと仲良くなれれば、本当の彼女が見えてきます」

Q.1~2話でハンナとアレックスの板挟みになりますが、その状況になったらどうしますか。

ボー「そんなの何度も経験しています(笑)3人の友情に異性が入って、ありがちなシナリオじゃないでしょうか。昔、私の好きな相手に、私の親友がキスしたことがあり、3カ月ほどしゃべりませんでした(笑)11歳からの親友で今も親友なのに、その時はランチでテーブル挟んでいても口をききませんでした。なんてバカなことをしたんでしょう(笑)それが答えなのかしら。でも、ジェシカとアレックス、ハンナについては、ジェシカはアレックスをどんどん好きになり、それをハンナにどう伝えたらいいかわからなくて、距離を取ってしまったんだと思います」

Q.日本では、イジメに気が付いていても何もできない人が多いです。ハンナみたいな人を出さずに済むと思いますか。

ボー「やっぱり、何もしないというのがダメなんです。仲良くなくても、すごくつらい思いをしているとわかったら、勇気を持ってコーヒーに誘ったりして、声をかける一人になるべきです。クレイも最後に孤立している生徒に声をかけますよね。ちょっとした行為が大きな意味を持つことになるかもしれませんから」

ミネット「重要なのは、周りの人たちを考えること。作品から学ぶことがあるとすれば、他人の人生で起きていることは他人にはわからないということ。どんな言葉でも何をしていても、ちょっとした行動が、良い意味でも悪い意味でも他人にはインパクトとして受け止められることがあること。そこから学べるのは、お互いに優しくしようということじゃないでしょうか」

ボー「最終話のクレイとポーター先生のシーンに集約されると思います」

ミネット「クレイがポーター先生に言います。『お互いにもっと優しく接しないといけないと思うし、この状況はより良いものにしていかなければいけない』。シーズン1の一番重要なセリフだと思います」

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