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死者が10年間で1.7倍に 冬の寒暖差がもたらす事故、その対策は

この時期に寒暖差がもたらす事故が10年間で大きく増えています。血圧の急激な変化によって起こる「ヒートショック」は高齢者に限らず、注意が必要です。

冬の入浴は血圧の変化がもたらす「ヒートショック」に要注意

血圧の変化が引き起こす「ヒートショック」

 この季節になるとよく、「寒い時期の入浴に注意」といった警告を目にしませんか? 「浴室から脱衣所に出て転倒する」「湯につかってのぼせる」「立ち上がった際に意識障害を起こす」など最悪の場合、死に至ることもあるお風呂での事故。毎年冬になると増え、浴槽での溺死者はこの10年間で約1.7倍にもなっています(厚生労働省調べ)。

 入浴時に起こる事故の多くは、温度の寒暖差による「血圧の急な変動」が原因とされ、このように、血圧の変化が引き起こす症状は「ヒートショック」と呼ばれます。

 人の血管は寒さを感じると瞬間的に収縮して血圧が上昇し、脳出血や脳梗塞、心筋梗塞などを招きやすい状態に。反対に、急に熱いものに触れると一時的に低血圧となり、脳貧血からめまいや立ちくらみを起こしやすくなるとされています。

 気温の低い脱衣所と温かい浴室を行き来する冬のお風呂場はまさに“ヒートショック多発地帯”。そこで、消費者庁は安全な入浴のために、以下の5項目を推奨しています。

・入浴時に脱衣所や浴室を温める
・お湯の温度は41度以下で、湯に浸かるのは10分までを目安に
・浴室から急に立ち上がらない
・アルコールが抜けない間や食後すぐの入浴は控える
・入浴前には家族や同居人に声をかける

 そのほか、急に熱いお湯に入らず、手足などにかけ湯をして徐々に体を温め、半身浴をする際には時間と温度に気を付けることなども事故防止に効果的とされます。

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友利新(ともり・あらた)

医師(内科・皮膚科医)

沖縄県宮古島出身。東京女子医科大学卒業。同大学病院の内科勤務を経て皮膚科へ転科。現在、都内2カ所のクリニックに勤務の傍ら、医師という立場から美容と健康を医療として追求し、美しく生きるための啓蒙活動を雑誌・TV などで展開中。2004年「第36回準ミス日本」という経歴を持つ美貌の新進医師。美と健康に関する著書も多数。近著に「美肌暦 28日サイクルできれいになる」(光文社知恵の森文庫)、「Dr.友利の美人科へようこそ マタニティ外来編 妊娠・出産Q&A64」(講談社)がある。日本内科学会会員、日本糖尿病学会会員、日本皮膚科学会会員、抗加齢学会会員。オフィシャルブログ「友利新のビューティー診療室」(http://ameblo.jp/arata1107/)。