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「コーヒー好きだけど使わなくなった」との声も…コーヒーメーカーの購入に向く人、向かない人は?

「おいしいコーヒーが飲みたい」とコーヒーメーカーを購入したものの、使わなくなる人がいるようです。なぜでしょうか。

コーヒーメーカーの購入に向く人は?
コーヒーメーカーの購入に向く人は?

 新型コロナウイルスの流行による在宅勤務がきっかけで、コーヒーメーカーを購入した人もいるようです。おいしいコーヒーが自宅で手軽に味わえるため、コーヒー好きにとってはよい買い物に思えるかもしれませんが、ネット上では、「いつの間にか使わなくなった」といった声も聞かれます。「おいしいコーヒーが飲みたい」とコーヒーメーカーを購入したのに、なぜ使わなくなってしまうのでしょうか。デジタル・家電ライターのコヤマタカヒロさんに聞きました。

本格的な味は高価格製品で

Q.コーヒーメーカーを使うメリット、デメリットについて、教えてください。

コヤマさん「ハンドドリップ(フィルターを使用し、ひいたコーヒー豆の上からお湯を注ぎ通過させる方法)と異なり、コーヒーの豆や粉、水をセットするだけで入れられるのがコーヒーメーカーのメリットです。さらに、コーヒーを安定的においしく入れることが可能で、そのときの気分や豆の種類に応じて入れ方を調整することもできます。

デメリットとしては、それなりに場所を取るので、頻繁にコーヒーを飲まない人にとっては邪魔になるかもしれません。また、全自動タイプ(豆を入れると自動でひく製品)のコーヒーメーカーの場合は、時間帯によって豆をひく音がうるさくて使いにくかったり、メンテナンスが大変だったりすることもあります」

Q.「おいしいコーヒーが飲みたい」とコーヒーメーカーを購入したのに、使わなくなる人もいるようです。なぜでしょうか。

コヤマさん「コーヒーメーカーの最大のメリットは、先述の通り、安定した味のコーヒーが手軽に入れられることですが、本格的な味のコーヒーを自宅で飲みたい場合、ある程度、高価格の製品を使わないと味に満足できないことが多いです。そのため、一般的な製品だと次第に使わなくなり、ハンドドリップで入れるようになる可能性もあります。つまり、手軽さを求める人はコーヒーメーカーの購入に向きますが、手間をかけてもおいしいコーヒーが飲みたい人には、向きません」

Q.コーヒーメーカーを選ぶときのコツについて教えてください。ドリップタイプ、カプセルタイプなど、いくつか種類がありますが、どのような基準で製品を選ぶとよいのでしょうか。

コヤマさん「一般的なコーヒーメーカーとしては、コーヒーの粉を入れるタイプや、全自動タイプ、コーヒーカプセルを使うタイプなどがあります。

低価格でコーヒーメーカーを購入したい場合は、粉タイプのコーヒーメーカーがおすすめです。よりおいしさを求めるなら、ひきたてのコーヒーが飲める全自動タイプがいいでしょう。また、ランニングコストはかかりますが、手軽においしいコーヒーを味わえるのがカプセル(ポッド)タイプで、さまざまな銘柄のコーヒー豆やカフェラテなどが入れられます」

Q.コーヒーメーカーの手入れを怠るとどうなるのでしょうか。手入れ方法も含めて、教えてください。

コヤマさん「メンテナンスを怠ると、コーヒーの粉がコーヒーに混ざってしまったり、味が悪くなってしまったりする可能性があります。

一般的なコーヒーメーカーの場合は、水タンクや、コーヒー豆(粉)を入れるドリッパー、そしてサーバーを洗うだけで手入れが完了するので、非常に簡単です。エスプレッソマシンなど一部モデルの場合は、水に含まれる石灰質(カルキ)が付着するため、定期的に除去する必要がありますが、専用の溶剤を入れて内部を自動洗浄するだけで済みます」

Q.コーヒーメーカーの耐用年数や買い替えの目安について、教えてください。購入後、何年程度使い続けることができるのでしょうか。

コヤマさん「公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会による、コーヒーメーカーの補修用部品の保有期間は、製造終了後5年とされているので、一般的に5年が1つの目安と言われています。

あとは、使用頻度によって大きく異なってきます。毎日何度も使う場合は、部品の消耗や摩耗も進み、寿命は当然短くなりますが、使用回数が少ない場合は長く使えます。コーヒーを抽出するときに詰まってしまったり、温かくならなくなったりした場合は、修理や買い替えを考えるとよいでしょう」

(オトナンサー編集部)

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コヤマタカヒロ(こやま・たかひろ)

デジタル・家電ライター

1973年生まれ。大学在学中に男性ファッション誌でライターデビュー。その後、パソコンやデジタルガジェット、白物家電を専門分野として執筆活動を展開。寄稿先は多岐にわたる。家電コミュニティー「家電総合研究所」を主催するほか、調理家電のテストと撮影のための空間「コヤマキッチン」を開設。米・食味鑑定士の資格を所有し、執筆以外に企業のコンサルティングやアドバイザーなども務める。ツイッター(https://twitter.com/takh0120)。

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