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自然にしてしまう…「脚を組む」のがやめられないのはなぜ? 異変のサイン?

「脚を組んでいると落ち着く」などの理由から、脚を組む人が多いですが、本来の姿勢とは異なるため、体によいとは思えません。なぜ、脚を組むことがやめられないのでしょうか。

なぜ、脚を組んでしまう?
なぜ、脚を組んでしまう?

 電車に乗ると、座席で脚を組んで座っている人をよく見かけます。「脚を組んでいると落ち着く」「自然と脚を組んでしまう」などの理由から、脚を組む人が多いようですが、本来の姿勢とは異なるため、体によいとは思えません。なぜ、脚を組むことがやめられないのでしょうか。体に何か異変があるのでしょうか。

 整体院運営などを行うジャパンオリエンタルメディカル(神戸市)代表の阿立祐士さんに聞きました。

バランスの悪さを認識

Q.よく、脚を組む人には、組むと落ち着きを感じるという人のほか、無意識に組むという人もいるようです。なぜ、脚を組むことがやめられないのでしょうか。体に何か異変があるのでしょうか。

阿立さん「無意識に脚を組んだり、脚を組むのをやめられなかったりするのは、体の骨盤周りにゆがみが出ているからです。脚を組まずに座ると、そのゆがみで、脳が体のバランスの悪さを認識し、均衡を取るために自然とを組んでしまうと考えられています」

Q.脚の組み方も、右脚を上にして組む人がいれば、左脚を上にして組む人もいます。組む脚が人によって異なるのは、なぜでしょうか。

阿立さん「骨盤のゆがみ方が人によって異なっているからです。右脚を上にして脚を組む人は骨盤が右前方にゆがんでいる可能性が高く、逆に、左脚を上にして組む人は骨盤が左前方にゆがんでいる可能性が高いと思われます」

Q.男性よりも女性の方が脚を組む人が多いように、個人的には思います。脚を組む人の男女差はあるのでしょうか。

阿立さん「先述したように、脚を組んでしまう原因は骨盤のゆがみです。骨盤の形は男女で大きく異なりますが、“ゆがみ”という原因から考えると、女性の方が脚を組む人が多いというような男女差はありません。個人的な見解ですが、男性に比べて、女性の方が脚がスラリとしている場合が多く、脚を重ねることがたやすいのは事実です。脚を組む女性が多いと感じるのは、そのためではないのでしょうか」

Q.脚を組むことを長年続けたとき、体にどのような影響がありますか。

阿立さん「骨盤のゆがみが原因で、体調不良が起こる可能性が考えられます。直接的で分かりやすいのは腰痛や便秘、生理不順、冷え性、むくみ、などです。また、間接的に関係する体調不良もあり、肩こりや頭痛、膝痛、O脚X脚、股関節痛、側弯(そくわん)、自律神経の不調などです」

Q.脚を組む癖を直したいとき、どうすればよいですか。「脚を組まないでおこう」と強く意識するだけで、やめることはできますか。

阿立さん「骨盤にゆがみが出ている場合、ついつい、脚を組んでしまうので、『脚を組まないでおこう』と強く意識しても、組むことをやめるのは難しいです。そのため、まず、頻繁にどちらの脚を上にして組んでいるのか、自覚しましょう。そして、例えば、右脚を上にして組んでしまうのなら、同じ時間、左脚を意識的に組んでバランスを取るようにします。その逆のパターンもしかりです。

それを繰り返しているうちに骨盤が整ってくると、脚を組むこと自体が気持ち悪くなり、自然と脚を組まないようになります。また、普段から鏡の前で、体がゆがんでいないかチェックしたり、骨盤が整う体操をしたりと、体の前後左右のバランスを整える動きを意識することが大切です。体のゆがみは筋肉の使い方のバランスの悪さで起こることが多く、それをうまく整え、骨格のゆがみを調整できる施術所に相談するのも近道かと思います」

(オトナンサー編集部)

阿立祐士(あだち・ゆうじ)

整体療術師、カラダの使い方研究家

スポーツ障害でさまざまな治療、手術を受けた経験から、筋肉の疲労で起きる緊張が体に悪影響を及ぼすことに興味を持ち、治療での社会貢献を考え、整体の世界に入る。解剖学、整体学を学び、2003年に整体業を開業。数々の体の不調に対して、独自の療術を確立。予防の観点から、「カラダの使い方」エクササイズも指導。施術の経験を生かして、体に役立つアイテムの開発も手掛けている。整体院「神戸トアロード中央整体」や「カラダの使い方研究所」などを運営する会社「ジャパンオリエンタルメディカル」代表。(http://japan-oriental-medical.co.jp)。

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