ファーストクラスをことさらにヨイショする日本の不思議
もし抵抗があるなら、お得にビジネスを狙う
乗ってみたくても「ファーストクラスはちょっと…」という方がいると思います。エコノミークラスでフライトを購入した後でも意外と安く、簡単にオンライン上でビジネスクラスやプレミアムエコノミークラスにアップグレードする方法があります。その方法とは、アップグレードオファーによる入札です。
<アップグレードオファーからの入札とは>
予約後に航空会社から、「エコノミークラスからビジネスクラスへアップグレードをしませんか?」という案内が届くことがあります。この時点ではアップグレードをせずに1週間程度経過すると、さらに、お買い得な案内が届きます。「ディスカウントするから、アップグレードしませんか?」とオファーメールが届くのです。
入札金額は自分で決め、支払いが発生するのは落札成約時だけです。入札価格が高いほどアップグレードのチャンスが手に入る、いわゆる「オークション入札」の仕組みです。入札してもアップグレードされなければ、エコノミーのままで費用はかかりません。
入札はオンラインで、路線ごとに好きな金額で入札ができます。航空会社によっては落札成約の可能性が表示されます。オファー額によってメーターの色が変わります。赤だとアップグレードの可能性が低く、緑になるほど可能性が上がるという仕組みです(会社によって異なります)。入札者はこれを見ながら入札を楽しむことができます。
アップグレードされたら、おめでとうメールが届きます。あとは当日、空港でチェックインする際、ビジネスクラスのカウンターに行くだけです。アップグレード入札の利用で、通常の料金より安く、ビジネスクラスを手に入れることができます。「ファーストクラスはちょっと…」という方はぜひお試しください。
いったい、乗客は何をしている?
さて、ファーストクラスの乗客は何をしていることが多いのでしょうか。多くの元CAが言われる「ファーストクラスの乗客にまつわる一流の所作や振る舞い」というものがあります。しかし、残念ながら、このような光景を目にすることは少ないと思います。
ファーストクラスはパーソナルであることに価値があります。おいしい食事やお酒より、隣に人がいないパーソナルな空間であることに意味があるのです。リラックスして睡眠をとっている人が圧倒的に多いはずです。
なお、今、筆者が最も関心があるのは「新しい生活様式」で求められるサービスのカタチです。エコノミークラスは隣の席との座席間隔が狭すぎてニーズにはマッチしません。航空会社の選択肢がせばまり、供給の減少とソーシャルディスタンスの観点から航空券の価格が上昇していく。そのような事態は避けなくてはなりません。
人々の安全を守り、ハイレベルなサービスを提供する航空業界のノウハウとは何か。乗客のニーズを反映させた「新しい生活様式」とはどのようなものか。法務省出入国在留管理庁の速報値によると、2021年8月の日本人出国者数は6万6051人で、2020年4月以来最多となりました。今、航空各社の英知が問われているように思います。
(コラムニスト、著述家 尾藤克之)

文章力がいまひとつ