「付き合う人」と「結婚する人」は違うのか
最大の決め手は生活から湧く実感
一方で、恋愛と結婚の判断基準が自然と変わってくる人もいます。「小学校からずっと私学なので、お受験経験のある女性がいい。同じように子どもにも経験させたいから」「実家は農家です。大家族でいろいろ付き合いも大変だから、帰省した時にすっとなじんでくれる女性がいい」「家庭的ではなかったけれど仕事ができ、稼いでくると父と、それを支える母が私の家族のスタイル。私もそんな母のような人生を歩みたい」。
これらは実際に婚活の場で聞いた言葉です。こうして恋愛とは異なる目線を持ち始める人もいます。意思がはっきりしていますから、みなさん希望とぴったりのお相手と結婚されていきました。理屈や世間の声でなく、自分の生活や環境から湧いてくる思いや実感は結婚の最大の決め手なのです。
結婚するには、自分で自分のことが理解できていることが何よりも大切です。けれども、自己基準が分からない、決められない、そもそも自分がどうしたいのかすらわからないという「自由力(創造性)」が低いタイプの方は要注意です。たとえば、洗濯機が壊れたとしましょう。「パパ、洗濯機が壊れたから次はドラム式にするね。○○製がいいと思うからお店で見てくるわ」と旦那さんに電話する人と、「パパ、洗濯機壊れちゃったの、どうしよう」と電話する人。物事を自己基準で判断し行動に移せる人、まずは人の意見を聞かないと何も始まらない人。あなたはどちらのタイプでしょうか。
後者は、人の意見が自分の意思にすり替わってしまい、自分の意思で生きている実感が薄いので、決断すべきシーンに逃げ腰で婚活も堂々巡りです。条件を重視するのも、恋心で進むのもどちらでもいい。ただ、自分が何をどうしたいのか、自分の考えを自覚し、それに基づき選べる力をつけること。それが自分の思い描く、後悔しない結婚につながるはずです。
(ラブライフバランス研究所代表、恋愛結婚カウンセラー 水野真由美)
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