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コロナ、観客受け入れ…課題山積の東京五輪、組織委に求められる危機管理とは

「透明性確保」は今後も課題

Q.森氏の女性蔑視発言により、東京五輪に対する国際的なイメージが大幅に低下したと思います。開催の判断も含めて、今後、東京五輪の危機管理や広報はどうあるべきでしょうか。

山口さん「中止も延期も現実的でないとすれば、今後の新型コロナウイルスの感染状況をさまざまな形で想定し、どうすれば、安心安全な大会を開催できるかについて、政府や東京都、JOC、組織委員会が力を合わせて真剣に議論を行うときが来ていると思います。例えば、無観客開催は感染が収束しない場合、現実的な案だと思います。『観客は日本在住者だけにすればよい』という提案もあるようですが、オリンピックをこの目で見たいと熱望する海外の人たちが『不公平だ』と反発しないでしょうか。

このような、将来起こるかもしれない、ありとあらゆる危機に対応する案を用意するのが『リスク管理』です。今発生している危機を対処する『危機管理』と、国民に危機の内容を説明する『危機管理広報』の3つを合わせた『危機管理』を今すぐ実施することが、女性蔑視発言で国際的なイメージが大幅に下がったと思われる東京五輪の名誉挽回につながる唯一の道だと思います。

国家的危機なので、政府がまとめ役になって危機管理を実施すべきだと思いますが、その場合、自ら言い出した『透明性』は確実に担保してほしいと思います。東京五輪に関する今後の決定は決めてから発表するのではなく、議論の過程のすべてを国民だけではなく、世界に向けて発表していくべきです。それが透明性を保つ唯一の方法であると思います」

(オトナンサー編集部)

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山口明雄(やまぐち・あきお)

広報コンサルタント

東京外国語大学を卒業後、NHKに入局。日本マクドネル・ダグラスで広報・宣伝マネージャーを務め、ヒル・アンド・ノウルトン・ジャパンで日本支社長、オズマピーアールで取締役副社長を務める。現在はアクセスイーストで国内外の企業に広報サービスを提供している。専門は、企業の不祥事・事故・事件の対応と、発生に伴う謝罪会見などのメディア対応、企業PR記者会見など。アクセスイースト(http://www.accesseast.jp/)。

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