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堀未央奈、乃木坂46卒業 際立つ“演技力”と“発信力”が切り開く未来

際立つ、個人としての発信力

 また、キャリアを重ねるにつれて、堀さんは個人としての発信力も際立つ存在になってきました。

 最近でいえば、自身の写真集告知用アカウントを引き継いだインスタグラムではファンからの質問や相談に答えることもありますが、その言葉はしばしば、他者からのまなざしにくぎを刺し、相談者の生も堀さん自身の生も肯定してみせるような趣があります。ポピュラーな存在として、受け手を静かにエンパワーするような近年の振る舞いには、一層の頼もしさを覚えます。

 その言動は同じく乃木坂46出身の衛藤美彩さんや若月佑美さんらをはじめ、SNSを通して自らの志向を伝え、時に受け手の背中を押し、時に優しくいさめる卒業メンバーの姿にも重なります。

 それらパーソナリティーの発信やエンパワーメントはグループの世間的なステレオタイプイメージに回収されない強靱(きょうじん)さを示し、また、乃木坂46全体の活動やストーリー性から離れた「個」としてのアイデンティティーを刻みつけるものでもあるでしょう。

 存在感をますます高めていく演技者として、強い発信力を持つ一個人として、堀さんの活躍の場がさらに広がっていくことが期待されます。

(ライター 香月孝史)

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香月孝史(かつき・たかし)

ライター

1980年生まれ。ポピュラー文化を中心にライティング・批評やインタビューを手がける。著書に「乃木坂46のドラマトゥルギー 演じる身体/フィクション/静かな成熟」「『アイドル』の読み方 混乱する『語り』を問う」(ともに青弓社)、共著に「社会学用語図鑑 人物と用語でたどる社会学の全体像」(プレジデント社)、執筆媒体に「RealSound」など。

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