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人気のおやつ! 「ホットケーキ」と「パンケーキ」は同じもの? 違うもの?

新型コロナウイルスの影響で、ホットケーキミックスが品薄となっています。そもそも、ホットケーキとパンケーキは何が違うのでしょうか。

ホットケーキとパンケーキ、何が違う?
ホットケーキとパンケーキ、何が違う?

 新型コロナウイルスの影響で外出自粛ムードが続く中、ホットケーキに使う「ホットケーキミックス」が品薄となっています。もともと、おやつとして人気のホットケーキは、子どもが家にいる機会が多い家庭にとっては重宝する料理でしょう。ところで、ホットケーキに似た料理として、カフェなどで人気の「パンケーキ」がありますが、ホットケーキとパンケーキは何が違うのでしょうか。

 料理研究家で管理栄養士の関口絢子さんに聞きました。

「ホットケーキ」は日本で広まった呼称

Q.ホットケーキとパンケーキは何が違うのでしょうか。

関口さん「ホットケーキとパンケーキは、呼び方は違っても基本的に同じ料理です。ホットケーキという呼び方は主に日本で広がった名前で、世界的にはアメリカのごく一部の地域以外では通じないようです。

パンケーキの『パン』は、フライパンのような底が平らな鍋という意味で、フライパンで作るケーキという意味から来ています。日本ではバターやシロップなどを添えた甘い食べ物として広まっていますが、パンケーキは食事として砂糖を入れずに作るものもあり、ホットケーキはパンケーキの仲間という位置付けになるようです。

そもそも、日本人がホットケーキを知ったのは明治時代。イギリス人のウィルレム・チャンブルが編集し、旧文部省が翻訳した『百科全書』という本で『薄餅』と紹介されたのが始まりです。

その後、1923年に東京・日本橋のデパートで『ハットケーキ』という名前で登場し、それが転じてホットケーキと呼ばれるようになりました。由来はパンケーキですが、ホットケーキは『甘い食べ物』として定着し、ホットケーキミックスという商品の発売によってそのイメージが固定化されたようです」

Q.料理研究家の皆さんは、ホットケーキという言葉とパンケーキという言葉を使い分けているのでしょうか。

関口さん「私の場合、専用のミックス粉を使って作る場合はホットケーキ、そうでない場合はパンケーキとして使い分けています。

ホットケーキはミックス粉の配合により、厚みがあって甘い仕上がり、パンケーキとして作る料理は砂糖の量を調節し、いろいろな食べ方で提案できる印象があります。ホットケーキと呼ぶなら、商品パッケージにある厚みの生地というイメージから逸脱しないような仕上がりを追求したくなります」

Q.ホットケーキやパンケーキを食べる際に、おすすめの組み合わせはありますか。

関口さん「甘い仕上がりにしたいのであれば、果物やホイップクリーム、アイスクリームをトッピングするのがいいでしょう。また、シロップやソースのアレンジとしてメープルシロップ、フルーツソース、チョコレートソース、カスタードソースを使うのもおすすめです。

和の素材とも相性は良く、あんこや黒蜜を使うのもいいですし、サツマイモやカボチャなど甘みのある野菜とも好相性です。また、甘い生地でも、生ハムやスモークサーモンにクリームチーズ、マスカルポーネを合わせるなど、塩気のアクセントを生かした組み合わせもおすすめです」

Q.ホットケーキやパンケーキの主な材料は、食物アレルギーの原因となることがあります。卵を使わずに、あるいは小麦粉や牛乳を使わずにホットケーキやパンケーキを作ることはできるのでしょうか。

関口さん「卵を抜く場合は、ベーキングパウダーを増やして膨らませることになります。牛乳は豆乳やアーモンドミルクなどで代用できます。小麦粉は米粉や、ソルダムというタカキビを原料にしたミックス粉があるので代用可能でしょう。つまり、卵、牛乳、小麦粉を使わなくてもホットケーキやパンケーキを作ることは可能です。

卵のふっくら感を出す代わりに、バナナやヨーグルトを入れる方法もあります。このように、味わいが全く同じではないものの、見た目はホットケーキやパンケーキらしく、食物アレルギーがある人でも安心して、おいしく食べられるレシピがたくさんあります」

Q.ホットケーキやパンケーキを調理する際に生地が焦げてしまったり、かたくなってしまったりすることがあります。焦げないコツや、かたくなり過ぎないコツはあるのでしょうか。

関口さん「ホットケーキやパンケーキは原料に糖質を多く含むため、焦げやすいです。常に弱火で焼きましょう。また、ホットケーキミックスを混ぜすぎると小麦粉のグルテンというたんぱく質が粘りを出すため、焼いた際に生地が重い仕上がりになります。

焼き過ぎもかたくなる原因です。表面に気泡が出て、半生程度になってきたら裏返します。その後、ふたをして焼くことで、ふっくらとした仕上がりになります」

(オトナンサー編集部)

関口絢子(せきぐち・あやこ)

料理研究家・管理栄養士・インナービューティースペシャリスト

米国栄養カウンセラー、ヘルスケアプランナー。企業やウェブサイトなどの各種メディアで、レシピやコラム、企画提案などを行う。斬新なアイデアやニーズを捉えた企画が人気を博し、CM用のフードコーディネートやフードスタイリング、商業施設のフードプロデュースなど多岐にわたり活動。「毎日続けられること」をモットーに簡単・おいしい・おしゃれ、かつ美容と健康に直結したレシピを発信。自らの体調不良を食で克服した経験から執筆した著書「キレイになる!フェロモンレシピ」で「食から始めるアンチエイジング」をテーマに、女性が一生輝き続けるための食事法を紹介。セミナーや女性誌の特集で人気を集めている。

■オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/ayako-sekiguchi/
■YouTubeチャンネル「管理栄養士:関口絢子のウェルネスキッチン」(https://www.youtube.com/channel/UC6cZRYwUPyvoeOOb0dqrAug

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