新型コロナは「犬」「猫」に感染する? 飼い主が感染したら?
もし飼い主が感染したら?
Q.飼い主の新型コロナウイルス感染が疑われる場合、犬や猫とはどのように接するべきでしょうか。
増田さん「前提として、飼い主さんが新型コロナウイルスに感染しないよう注意することが重要です。飼い主さんが感染してしまった場合、他の家族や動物との接触を避けることが対策となります。飼い主さんが入院する必要が生じた場合は、信頼のおける人にお世話をお願いしましょう。自宅で世話することが困難な場合も同様です。
東京都獣医師会からの飼い主さん向けのお知らせでは、犬や猫の被毛(体を覆っている毛)にウイルスが付着している可能性を考慮して、シャンプーを行うことが望ましく、キャリーバッグや首輪、リードなども、0.05%の濃度に薄めた家庭用塩素系漂白剤で拭き取った後、塩素を拭き取る目的で水拭きすることを推奨しています」
Q.それでは、飼い主の新型コロナウイルス感染が判明した場合、飼い犬や飼い猫はどうすべきでしょうか。
増田さん「先ほどお話をした、感染疑いの事例と同様の注意、対策をしてください。飼い主の感染が判明したケースでは、濃厚接触をしている可能性が高い犬や猫も極力、他の人と接触を避けることが望ましいでしょう。それでも、先ほど述べたシャンプーや消毒はしてください。
ただし、現状では、犬や猫が重症化するリスクはヒトと比べると限りなく低いわけですので、冷静な対応をお願いします」
Q.犬の散歩や普段の生活で、犬の感染予防のために気を付けるべきことはありますか。
増田さん「感染が心配な場合、人混みを避けることになりますが、そういう場所以外で感染する可能性は低いと考えられます。飼い主さんと犬とが極度に密接しないよう気を付けることも挙げられます。排せつの管理については、普段と同様の衛生管理に気を配っていただければよいかと思います」
Q.猫を飼っている人が、猫の感染予防のために気を付けるべきことはありますか。
増田さん「猫については、室内にいることが安全確保につながります。新型コロナウイルスに限らず、猫の他の感染症を予防する上でも重要です。基本的に猫については、新型コロナウイルスが大きな脅威になる可能性は極めて低いというのが現在の見解ですので、これまでと同じように愛情をもって接していただければと思います。
なお、犬、猫ともに、今回の回答はなるべく私見を排除し、公式にコメントを発表している獣医療の専門機関『日本臨床獣医学フォーラム』『公益社団法人東京都獣医師会』のアドバイスを参考にして一部引用しています。新型コロナウイルスに関する状況は日々変化していますので、両機関や厚生労働省のホームページなどで、新たな情報を確認するようにしてください」
(オトナンサー編集部)
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