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もうすぐ卒業式! 晴れの日にふさわしい「袴」選びのポイント

卒業式のシーズンですね。女子学生の中には「袴」を着用して式に参加する人も多いことでしょう。そんな学生さんと親御さんのために、晴れの日にふさわしい袴選びのポイントをご紹介します。

卒業式にふさわしい袴選びのポイントとは

 卒業式のシーズンですね。大学生の方などは、長かった学生生活を振り返りつつ、4月からの社会人生活に希望を抱いていることと思います。

 オトナンサー編集部では今回、卒業式に参加する女子学生のために、晴れの舞台にふさわしい「袴」選びのポイントなどを解説します。教えていただくのは、和文化研究家で日本礼法教授の齊木由香さんです。

卒業式には格上の「無地」を合わせる

 齊木さんによると、そもそも袴は明治時代の女学生の制服として定着したといいます。江戸時代の女性は袴の着用を許されていませんでしたが、女性にも「進学の道」が開けた明治時代、活動的で生き生きとした袴姿は新しい時代を生きる女性の象徴になりました。現代では、卒業式に打ってつけの服装として定着しています。

 それでは、よい袴をレンタルするためのポイントは何でしょうか。

 まずレンタルには、着物は手持ちのもので袴をレンタルする場合と、着物と袴をセットでレンタルする場合があります。「いずれにせよ、よい袴の見分け方は同じです」(齊木さん)。袴をはじめとする着物は訪問先や場面に応じて「格」を合わせるのが基本。卒業式はフォーマルな式であるため、格の高いものを選ぶようにします。

 柄は、無地のほかに、ポイント柄やグラデーションがあしらわれたものがありますが、卒業式は格上の無地が好ましいとのこと。「素材にはウールとポリエステルがありますが、ウールの方が上質でしなやかな上、着心地も良いためオススメです」。レンタルショップでポリエステルを薦められた場合、ウールがあるかを確認しましょう。

 また、草履とショートブーツのどちらを合わせるかによって多少、長さが異なるため、どちらを履くかをしっかり伝えることが大切です。袴には、両サイドに「笹ひだ」と呼ばれるひだがあります。「卒業式は立ったり座ったりが多いため、笹ひだから手を入れて、袴の裾の前部分を持ち上げると動きやすくなります。移動時は、エスカレーターに巻き込まれないように注意しましょう」。

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齊木由香(さいき・ゆか)

日本礼法教授、和文化研究家、着付師

旧酒蔵家出身で、幼少期から「新年のあいさつ」などの年間行事で和装を着用し、着物に親しむ。大妻女子大学で着物を生地から製作するなど、日本文化における衣食住について研究。2002年に芸能プロダクションによる約4000人のオーディションを勝ち抜き、テレビドラマやCM、映画などに多数出演。ドラマで和装を着用した経験を生かし“魅せる着物”を提案する。保有資格は「民族衣装文化普及協会認定着物着付師範」「日本礼法教授」「食生活アドバイザー」「秘書検定1級」「英語検定2級」など。オフィシャルブログ(http://ameblo.jp/yukasaiki)。

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