【東日本大震災8年】大災害発生時、日本語のできない外国人にどう情報を伝達するか
「災害弱者」から「協力者」へ
Q.防災情報を外国人にうまく伝えるために、普段から地域住民や行政が心掛けるべきことは何でしょうか。
宇田川さん「災害時だけでなく、平常時から外国人との『共生』を考えることです。ごみ出しのルールや教育のことなど、共有しておくべきことはいろいろあります。その中に防災も含めていくのです」
Q.4月に改正入管難民法が施行され、外国人労働者がさらに増えることが予想されます。
宇田川さん「企業の役割が重要になります。勤務中に地震に遭う可能性もあるからです。地域レベルの取り組みでもそうですが、防災のことを共有する場に、労働者を含む外国人に多く参加してもらうことが大切です」
Q.外国人の防災に関する取り組みで参考になる事例は。
宇田川さん「阪神大震災後、神戸市で放送を始めたコミュニティーFM『エフエムわいわい』(現在はネットラジオ)は多言語での情報発信をしています。ベトナムから来て、地元で暮らしている人が『私はこういうことを思っています』と普段から情報を発信しています。災害時にも、その国の言語でその国の文化も踏まえた情報伝達ができるわけです。
宮城県気仙沼市では、地元のFM局の番組にフィリピン出身の女性たちが出演しています。東日本大震災後の取り組みです。平常時から地域情報を外国人自身が発信することで、災害時も当事者に寄り添った情報提供が期待できます」
Q.外国人は「災害弱者」とみなされることもあります。
宇田川さん「確かに、外国人は情報面から『災害弱者』とみなされることもありますが、言葉の問題などを克服すれば、地域の貴重な『協力者』になります。体はしっかり動くわけですから、日本人が助けてもらうこともありえます。地域の中で、日本人と外国人が共生し、『一緒に災害を乗り越えましょう』となるとよいですね」
(オトナンサー編集部)
先日の北海道の地震でも外国人のための避難場所ができたのは札幌の地下歩行空間で、
地震が起きて停電になってかなりの時間がたってからだったように思います。
まぁ、場所については最も外国人が多いと思われる場所でしょうが、
時間についてはやはりかかっていると言わないといけないレベルでしょうね。
だから、東京、大阪、名古屋、札幌、福岡、広島、高松などの大都市に
外国人対応ダイヤルみたいなものを複数作っておき、
被災の小さい地域に電話してもらい、その被災の小さな地域から
テレビなどで被災の大きな地域の状況を確認し、相手の使用言語で状況を説明する
といった(電話ではなくても)システムの確立を早急にできればと思うのですがどうでしょうか?