暴言王トランプ氏がクリントン氏に勝利できた“もう一つの”理由
米政治家が好むのは星条旗の「赤」と「青」
花岡さんによると、米国の選挙で政治家が好んでネクタイなどの色に選ぶのが「赤」と「青」。2色は星条旗に使用されている色で国民に愛されており、選挙演説で身に付けることで「米国を率いるリーダー」の印象を与えることができるといいます。
また民主党のシンボルカラーが青、共和党が赤であるため、それぞれの色によって自身をアピールすることも多いようです。
青のイメージは「誠実、信頼、さわやか」、赤は「情熱、パワー、勇気」。花岡さんは「(現職の)オバマ大統領が、選挙戦後半の演説における話し方、声のトーンで自信に満ちたイメージ戦略を打ち出し、就任演説では、成功を表すパワータイ(赤いネクタイ)を着用して、新リーダーとしての情熱を表していたのが印象的です」と話します。
「外見のイメージ」を超えた2つの戦略とは
今回の大統領選――。
第1回討論会で、クリントン氏は鮮やかな赤のパンツスーツ姿で登場、「米国初の女性大統領へ向けて強い意志と情熱、闘志を表しました」。一方、トランプ氏は「それまでの赤いネクタイから一転、ダークスーツに白シャツ、そして冷静沈着で清々しいイメージの青いネクタイで登場しました」。
それでは、今回のトランプ氏勝利は単に「外見のイメージ戦略」によってもたらされたのでしょうか。花岡さんによると、それは時流を捉えた「ネットメディア戦略」と「ブランディング戦略」によるところが大きかったといいます。
前者については、これまでのテレビに代えてインターネットを活用する戦略で、同氏のウェブサイトには政策やメディア出演情報、メッセージなどが掲載されたほか、フェイスブックやツイッターなどのSNSを通じて、ネットユーザーの有権者に届きやすい情報発信を心がけたそうです。
後者については、過激な言動を繰り返し「嫌われ者」の印象も強かったトランプ氏ですが、そもそもは人気者であり、倒産を繰り返しながらも巨万の富を築き、ビジネスを成功させた「アメリカンドリームの体現者」「不動産王」としてのイメージが大いに生かされたといいます。
それは「TRUMP TOWER」をはじめ、カジノやビジネスジェット機に「TRUMP」の文字を書き、経営するホテルの部屋や家具、ネクタイ、肉などに「TRUMP」の名前をつける、などの“自身のブランド化”に見られるそう。国民はその名前が潜在意識に刷り込まれ、その結果、同氏への親しみを覚えるようになったそうです。

コメント