暴言王トランプ氏がクリントン氏に勝利できた“もう一つの”理由
米大統領選に勝利したドナルド・トランプ氏。選挙期間中は、大統領としての資質を疑う声さえありましたが、結果的にはヒラリー・クリントン氏に圧勝しました。今回は、彼の勝利を可能にした「イメージ戦略」について考えます。

全世界が注目した米大統領選は、共和党ドナルド・トランプ候補の“予想外”の勝利に終わりました。
選挙期間中は過激な言動で物議を醸し、過去のスキャンダルなどから、大統領としての資質を疑う声さえありましたが、ふたを開けてみれば、民主党ヒラリー・クリントン氏に圧勝。日米のマーケットもトランプ氏への期待から大きく反応しているようです。
トランプ氏が勝利した要因は何だったのか――。オトナンサー編集部では今回、同氏が打ち出した「イメージ戦略」について、カラー&イメージコンサルタントの花岡ふみよさんに取材しました。
イメージ戦略の典型は「ケネディ対ニクソン」
そもそも、米大統領選において「イメージ戦略」が持つ意味は何でしょうか。
花岡さんによると、ケネディ、ニクソン両氏が争った1960年選挙におけるケネディ陣営の「イメージ戦略」がその典型といいます。
この時、初めて行われたテレビ討論会で、服装や表情、姿勢、ジェスチャーによって、好印象を与えたケネディ氏は、それまで優勢だったニクソン氏に勝利。その後、ケネディ氏が「イメージコンサルタント」を雇っていたことがわかり、これ以降、政治家や企業のトップらが、イメージプロデュースのプロであるイメージコンサルタントを起用するようになったそうです。
ちなみにケネディ氏は当時、モノクロテレビに効果的に映るよう、白シャツにネイビーのスーツを着用し、ネクタイ、シャツ、スーツで濃淡のコントラストをつけ、テレビ用のメークをして「はつらつとした印象」の創出に成功しました。
一方、ニクソン氏は白シャツにグレーのスーツというコントラストのない服装で、メークも拒否したため、疲れた印象を与えてしまったといいます。
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