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「鶏のむね肉」もうパサつかない! 人気料理講師が教える“3つの裏ワザ”

鶏のむね肉の調理時にパサつきを防ぐ方法について、料理インストラクターに聞きました。

鶏のむね肉の調理時にパサつかないようにするには?
鶏のむね肉の調理時にパサつかないようにするには?

 「鶏のむね肉」は高たんぱくでさまざまな料理に使えますが、調理時にパサつきやすいのが特徴です。パサつかないように、うまく調理する方法はあるのでしょうか。鶏のむね肉の調理時にパサつきを防ぐコツについて、オンライン料理教室やテレビ番組などで活躍する、料理インストラクターのいとえりさんに教えていただきました。

鶏のむね肉は脂肪分が少なくパサつきやすい

Q.そもそも、鶏のむね肉がパサついてしまうのはなぜなのでしょうか。

いとえりさん「鶏のむね肉のパサつきは、肉の水分が失われてしまうことで生じます。併せて、脂肪分が少ないとパサつきを感じやすいです。鶏のむね肉はたんぱく質が豊富で脂質が少ないというメリットがある一方、脂肪分が少ないので調理時にパサつきやすいのです」

Q.では、鶏のむね肉がパサつかないようにするには、どうしたらよいのでしょうか。調理時のコツについて、教えてください。

いとえりさん「むね肉の表面に片栗粉をまぶしてゆでたり焼いたりすることで、片栗粉が水分を閉じ込めてくれるので、パサつきにくくなりますよ。

肉が硬くならないようにするための工夫も重要です。例えば、タマネギやマイタケなどと一緒に漬けておくと、野菜やキノコに含まれる酵素の働きによって肉がやわらかくなります。

また、塩こうじに漬けると、こうじの酵素の力で肉がやわらかくなります。インド料理でも鶏肉をヨーグルトに漬けると思うのですが、それはヨーグルトの乳酸菌が働いて肉がやわらかくなりやすいためです。そのため、『鶏のむね肉を何かに漬ける』という方法は有効です。

加えて、低温調理という方法もお勧めです。調理時に温度が高くなり過ぎると、たんぱく質がグッとくっついて肉が硬くなるので、パサついた感じになります。70~75度を目安に最後までしっかり加熱すると、鶏肉がやわらかく仕上がりやすいのでお勧めです。

以上のように、鶏のむね肉を調理するときは『むね肉の表面に片栗粉をまぶす』『肉をやわらかくする作用があるものに漬ける』『低温で調理をする』の3つの方法をお勧めします」

Q.鶏のむね肉を使ったお勧めのレシピについて、教えてください。

いとえりさん「例えば、鶏のむね肉1枚に塩こうじ(大さじ2)をまぶした後、一晩置いていただくと、やわらかく調理することができます。一晩置いた肉は、唐揚げや親子丼を作るときに使ったり、そのまま電子レンジで温めたり、ゆでたり焼いたりしてもおいしいですよ。

パサつかない方法はもちろんたくさんあるのですが、鶏のむね肉は性質上、どうしてもパサついてしまうことがあるので、パサつくことを恐れないで作れるレシピがあります。それは、ゆでたむね肉もしくは電子レンジで温めたむね肉をほぐして、キュウリの千切りと梅肉、しょうゆ、ゴマ油であえるというレシピです。材料は鶏のむね肉1枚、キュウリ1本、梅干し3個、しょうゆ大さじ1、ゴマ油大さじ1です。

この調理法のメリットは、鶏のむね肉がパサついてしまうことにあらがわず、キュウリという水分が多い食材を一緒にすることで、最終的に料理としてパサつきが緩和されるという点です。これは失敗なくできると思うので、ぜひ作ってみてくださいね」

(オトナンサー編集部)

【便利】ぜひ覚えて! これが「鶏のむね肉」のパサつきを抑えるコツです(画像5枚)

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いとえり

料理インストラクター

「おいしく手早く簡単に!」をモットーに、コスパ良く保存もできる料理を提案している。レシピ・商品開発を手掛けるほか、オンライン料理教室などで活動。オンライン料理教室の累計参加者数は2万人以上。レシピ書籍「料理インストラクターいとえりと一緒にやれば絶対できる30分3品ラクたのごはん」(徳間書店)は、楽天ブックス和食・おかずカテゴリで週間1位を記録。

【メディア出演歴】
「anan」「メレンゲの気持ち」「NHK おはよう日本」「朝日新聞」「Abema Prime」「日経doors」「あさチャン!」「初耳学」「ZIP!」「news every.」「サタデープラス」「あさイチ」ほか多数。

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