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犬&猫の健康状態 「便」「尿」で分かる? 受診の目安を動物看護師に聞く

ペットの排せつ物がどのような状態のときに注意が必要なのでしょうか。排せつ物のチェック方法や受診の目安などについて、動物看護師に聞きました。

犬や猫の健康状態は便や尿で判断できる?
犬や猫の健康状態は便や尿で判断できる?

 人間が健康診断で検便・検尿を受けると、健康状態が分かります。それは他の動物でも同じで、ペットの便や尿の状態を定期的にチェックすると、体調不良に素早く気付けるようになるといわれています。

 では、ペットの排せつ物がどのような状態のときに注意が必要なのでしょうか。ペットの排せつ物のチェック方法や受診の目安などについて、動物看護師のfujimaruさんに聞きました。

尿がまったく出ない場合は危険

Q.犬や猫の排せつ物の状態で、健康状態が分かるものなのでしょうか。

fujimaruさん「排便・排尿の状況というのは見た目に現れやすいため、飼い主さんが健康チェックの際の指標にしやすいと思います。

便の場合は人間と同様、便秘気味、下痢気味になることがあります。また、血が含まれている便の場合、赤っぽい血は大腸からの出血の可能性、黒っぽい血は小腸からの出血の可能性があるなど、血便だけでもさまざまな状態のものがあります。

尿の場合、多尿・頻尿、血尿、もしくは排尿困難などがみられます。特に尿がまったく出ない症状がある場合は危険であることが多いため、一刻も早く病院で診察を受けさせた方がよいですね」

Q.犬や猫が下痢気味や便秘気味のときは、動物病院に連れて行くべきなのでしょうか。

fujimaruさん「下痢や便秘などの症状は、一見するとそこまで急を要さない症状かなと思ってしまいがちですが、下痢気味が続けば脱水症状になることもあります。また、便秘が原因で食欲不振や嘔吐(おうと)を引き起こすなど、体調不良が進行してしまうこともあります。

おしゃべりができないペットたちだからこそ、少しでも異変があることに気付いたら早めに病院を受診していただくと安心かと思います」

Q.病院から帰った後、飼い主が自宅で気を付けることがあれば教えてください。

fujimaruさん「基本的には医師の指示に従って生活をしていただきたいのですが、フードなどの食べ物はより気を付けていただくと良いと思います。

尿石症やぼうこう炎、腎不全などの診断が下りた場合は、それぞれの病気に合った食生活を心掛けていただけると、よりペットたちの体も負担なく、安心して生活ができますね」
* * *

 犬や猫の体調不良は、飼い主が気付いたころには進行していたというケースがあり、なかなか異常に気付けないこともあります。ただ、便や尿などの異常は目に見えて分かりやすいため、専門的知識がない飼い主にとっても、健康のバロメーターとしてチェックすることを習慣付けられると良いですよね。

 ペットに健康に生活してもらうためにも、日頃からヘルスチェックを欠かさずに行いましょう。

(オトナンサー編集部)

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fujimaru(ふじまる)

動物看護師

動物看護師歴6年。動物看護師育成の専門学校でも教師を経験。現在は動物病院での動物看護師として勤務し、飼い主のための為のペット相談業務にも従事。一般財団法人動物看護師統一認定機構認定動物看護師、愛玩動物動物看護士の国家資格を保有。

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