「ボタン電池」パッケージ、素手で開けられないのはなぜ? パナソニックが理由を解説
ボタン電池のパッケージを硬くしている理由について、乾電池などの製造を手掛ける、パナソニック エナジーの担当者に聞きました。
体温計や玩具など、さまざまな製品に使われる「ボタン電池(ボタン形電池)」ですが、パッケージが硬いと感じたことはありませんか。乾電池と違い、ボタン電池のパッケージは、はさみを使わなければ開けられない設計となっています。なぜボタン電池のパッケージは硬いのでしょうか。はさみを使わずに開けることはできるのでしょうか。
乾電池などの製造を手掛ける、パナソニック エナジー(大阪府守口市)エナジーデバイス事業部 コンシューマーエナジービジネスユニット マーケティング戦略部の藤本卓さんに聞きました。
乳幼児の電池誤飲を抑制
Q.そもそも、ボタン電池のパッケージを硬くしているのはなぜなのでしょうか、また、硬いパッケージを採用したのはいつ頃なのでしょうか。
藤本さん「乳幼児の誤飲を抑制するために、簡単に開けられないパッケージにしています。電池に関する規格・基準の標準化事業などを手掛ける電池工業会が、電池のパッケージ設計のガイドラインを策定しており、当社は2017年4月からそのガイドラインに準拠するパッケージを段階的に採用しています」
Q.外出先でボタン電池が必要になったため、購入したものの、はさみがなくて開けられなかったという内容の話がSNSに上がることがあります。はさみを使わずにパッケージを開ける方法はあるのでしょうか。
藤本さん「ボタン電池の開封には、はさみが必要です。外出先などでの開封時は大変ご不便をおかけしますが、乳幼児の誤飲抑制にご理解をお願いいたします」
Q.ボタン電池のパッケージが硬いことについて、どのような意見が寄せられているのでしょうか。
藤本さん「『外出先ではさみがなく、パッケージが手で開けられなかった』という内容の意見を頂いたことがあります。一方で、当社のボタン電池を購入いただいた人が、SNS上で当社製品の画像を添付した上で、『大人の力でも素手では開封できなかった』とコメントし、その投稿に対して、好意的な声が多く上がったことを確認しております」
誤飲事故を防ぐためにも、使用済みのボタン電池は乳幼児の手の届かない場所で保管し、できるだけすみやかに処分しましょう。藤本さんによると、家電量販店や眼鏡店などでは、ボタン電池専用の回収箱が設置されているとのことです。利用してみてはいかがでしょうか。
(オトナンサー編集部)
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