“使用期限”切れの乾電池、使うとどうなる? リスクをパナソニックに聞く
乾電池に「使用推奨期限」が定められている理由や、期限を過ぎた乾電池を使った場合のリスクについて、パナソニック エナジーの担当者に聞きました。
災害に備えて、アルカリ乾電池やマンガン乾電池を備蓄している人は多いと思いますが、「使用推奨期限」があるのをご存じでしょうか。そもそも、なぜ使用推奨期限を定めているのでしょうか。使用推奨期限を過ぎた乾電池を使った場合、どのようなリスクがあるのでしょうか。
乾電池などの製造を手掛ける、パナソニック エナジー(大阪府守口市)エナジーデバイス事業部 コンシューマーエナジービジネスユニット マーケティング戦略部の藤本卓さんに聞きました。
液漏れの原因に
Q.アルカリ乾電池、マンガン乾電池の使用推奨期限について、教えてください。製造から何年後に定められていることが多いのでしょうか。
藤本さん「使用推奨期限は、電池の種類やサイズによって異なります。当社の乾電池『エボルタ』『エボルタNEO(ネオ)』の単1~4形の場合、使用推奨期限は製造から10年です。使用推奨期限は『月2桁-西暦年号』という形で乾電池本体に記載されています」
Q.なぜ乾電池の使用推奨期限を定めているのでしょうか。期限を過ぎた乾電池を使った場合、どのようなリスクがあるのでしょうか。
藤本さん「乾電池は、未開封の状態でも電池を構成する部材が経年劣化するほか、化学反応が生じて、徐々に電気が失われる『自己放電』が発生し、性能が低下していくからです。そのため、多くのメーカーは使用推奨期限を定めています。
使用推奨期限を過ぎた乾電池を使うと、保管の状態にもよりますが、液漏れなどの原因となります。乾電池は、使用推奨期限内にお使いください」
Q.使用推奨期限を過ぎた未開封の乾電池は、どのように捨てるのが望ましいのでしょうか。
藤本さん「未開封の乾電池は、使用済みの乾電池と同様、必ず電池の+極と-極の部分にテープを貼り、絶縁してから処分してください。電池の処分方法は市区町村によって異なるため、お住まいの市区町村の指示に従ってください」
自宅で乾電池を備蓄している場合は、定期的に使用推奨期限を確認し、期限切れの電池があった場合は使用せずに、すぐに捨てましょう。
(オトナンサー編集部)
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