食中毒引き起こす“黄色ブドウ球菌” 「付けない」「増やさない」が重要 その対策は?
内閣府食品安全委員会が、おにぎりや弁当を作る際は、食中毒菌の一つである「黄色ブドウ球菌」に注意するよう、X(旧ツイッター)などで呼び掛けています。
秋は野外でのレジャーや運動会などで、手作りの弁当を持ち歩く機会が増えます。そんな中、内閣府食品安全委員会が、おにぎりや弁当を作る際は、食中毒菌の一つである「黄色ブドウ球菌」に注意するよう、X(旧ツイッター)などで呼び掛けています。
手指に傷がある場合は直接食品に触れないこと
内閣府食品安全委員会によると、黄色ブドウ球菌は人の手や喉、特に切り傷などに大量に存在しています。素手で食品を触ることなどで菌が付着し、その後、菌が増殖して産生された毒素「エンテロトキシン」を食品と一緒に取り込むと食中毒が起こります。エンテロトキシンは熱に強いため、一度つくられてしまうと、加熱によって分解したり取り除いたりすることはできないということです。
黄色ブドウ球菌が付いた物を食べた場合、摂取後30分から6時間(平均3時間)の短い潜伏期間で、吐き気や嘔吐(おうと)、腹痛などの症状が現れるほか、下痢を伴うこともありますが、高熱は出ないとされています。個人差がありますが、通常は発症後、1~2日で回復するということです。
内閣府食品安全委員会は、黄色ブドウ球菌による食中毒を防ぐための対策として、食品に菌を「付けない」「増やさない」ことが重要だと説明しています。特に、弁当を作って外出したり、野外で食事をしたりするときには、次のことに気を付けるよう、呼び掛けています。
■菌を「付けない」ための対策
・調理前やトイレを使用後は、手指を必ずよく洗う。
・包丁やまな板などの調理器具をよく洗う。
・手指に切り傷や化膿巣があるときは、素手で食品に触れたり、調理をしたりしない。
・ラップで米を包んだり、ビニール手袋を着用したりした上でおにぎりを握る。
■菌を「増やさない」ための対策
・作った料理は早めに食べ切る。
・料理をすぐに食べないときは、速やかに冷蔵庫に入れて、10度以下で保存。
・野外で料理を食べる場合は、あらかじめ保冷バッグなどで保存する。
(オトナンサー編集部)
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