「タコハイ」って「どんな味?」の声多数 従来の缶チューハイと何が違う? サントリーのブランドマネジャーに直撃
サントリーが販売するアルコール飲料「こだわり酒場のタコハイ」の売れ行きが好調です。この要因について、同社のブランドマネジャーに聞きました。

サントリー(東京都港区)のアルコール飲料「こだわり酒場のタコハイ(以下、タコハイ)」の売れ行きが好調です。CMキャラクターを務めるフリーアナウンサーの田中みな実さんが出演するCMも話題になっています。3月に発売後、約4カ月で250万ケース(1ケース=6リットル換算)以上を販売しているほか、SNS上では「気になる」「タコハイってどんな味?」といった声が多く上がっており、商品に対する関心の高さがうかがえます。
そもそも、タコハイとは、どのような商品なのでしょうか。従来の缶チューハイとは何が違うのでしょうか。同社スピリッツカンパニー RTD・LS事業部の黒川郷さんに聞きました。
「食事に合う」を追求
Q.そもそも、「タコハイ」を開発した経緯について、教えてください。すでにさまざまな缶入りのアルコール飲料を販売する中で、なぜ新たに開発したのでしょうか。
黒川さん「ビール類を除いた、チューハイやハイボールなどの缶入りアルコール飲料である『RTD』は、食事中に飲まれる機会が増えているのが特徴です。中でも、中心的な役割を担ってきたのがレモンサワーですが、近年はレモンサワー以外の食事に合うRTDを求める声が多く寄せられており、レモンサワーに代わる新たな商品の開発を行う中で、今回のタコハイが誕生しました」
Q.「タコハイ」は、どのような商品なのでしょうか。
黒川さん「タコハイは、居酒屋で親しまれているプレーンサワーの愛称で、果実などの香味をメインとしない、ベーススピリッツのシンプルなソーダ割りです。
当社のタコハイの場合、独自に開発した焙煎麦焼酎とかんきつ類の果汁を組み合わせており、麦焼酎の香ばしい風味とかんきつ系のほのかな風味が料理のおいしさを引き立てます。また、タコハイの『タコ』には『多幸』という意味を持たせており、『寿』の文字をパッケージデザインに採用しました」
Q.発売から約4カ月ですでに250万ケース以上を販売したということですが、なぜ売り上げが好調なのでしょうか。
黒川さん「タコハイの売り上げが好調な要因は、商品を1本試してみる『トライアル』と、商品の再購入・継続的な購入である『リピート』の両方がうまく機能したことだと考えています。
商品を知っていただくためには、お客さまに『まずは1本買ってみよう』と思っていただかなければなりません。そこで、『タコハイ』という特徴的な商品名を採用した上で、テレビCMで『タコハイって何味だと思う?』とあえて問い掛けることで、興味を持っていただくことを狙いました。
その結果、『タコハイってどんな味なんだ?』と、お客さまの興味を誘い、『まずは1本』という形で、トライアルにつなげることができたと考えています。
また、タコハイは、食事に合う飲み飽きない味わいであるため、一度飲んでいただければ、お客さまに『食事に合うお酒』だとご理解していただけます。すると、『また買おう』と思っていただき、商品のリピートを促すことができます」
Q.「タコハイ」は、どのような人にお勧めの商品なのでしょうか。
黒川さん「タコハイは、『酒場気分を楽しめる』をコンセプトとした『こだわり酒場』シリーズの商品です。同ブランドは主に30~50代の人をターゲットとしていますが、世代を問わず、食事に合うお酒を求める人にぜひ飲んでいただきたいと考えております。
RTDは食事中に飲まれる機会が多い一方、ビールやワインなど他のアルコール飲料に比べると、『食事に合うお酒』というイメージが定着していません。タコハイを通じて、RTDが食事に合うお酒であることを広めていきたいと考えております」
Q.「タコハイ」とよく合う料理について、教えてください。
黒川さん「タコハイは、料理の素材本来の味わいを引き立てます。和食と相性が良く、特におでんのようなだしが効いた料理にぴったりです。ぜひ試してみてください」
(オトナンサー編集部)
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