「露出度の高い服で歩く」「店のトイレを詰まらせる」も該当! 実は「法律違反」になり得る身近な行為6選【後編】
トイレを詰まらせたら「器物損壊罪」?
【露出度の高い服装で街を歩く】
どの程度の露出をすると犯罪になるかという、明確な法的基準はありません。刑法174条「公然わいせつ罪」(1カ月以上6カ月以下の懲役、もしくは1万円以上30万円以下の罰金、または拘留もしくは科料)は、「公然と徒(いたずら)に性欲を興奮または刺激せしめ、かつ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道義観念に反すること」が対象です。
公然わいせつ罪の典型例としては、一般道路など公共の空間で陰部を露出したり、性交や性交類似行為をしたりすることなどであり、どんな服装であっても、“裸同然”と見なされない限り、公然わいせつ罪に該当することはまれでしょう。
ただ、胸の谷間や臀部(でんぶ)、太ももを露出している場合、軽犯罪法第1条20号の「公衆の目に触れるような場所で公衆にけん悪の情を催させるような仕方で尻、ももその他体の一部をみだりに露出した者」に該当する可能性があります。この場合には、拘留(1日以上30日未満)、または科料(1000円以上1万円未満)に処せられることがあるので要注意です。
なお、下着が透けて見える服装や、水着で街を歩く場合にも、肌の露出の程度によっては軽犯罪法違反となる可能性があります。実際に2017年7月、JR静岡駅前広場で衣服を脱ぎ、ブラジャーとパンツだけの姿になった女性が公然わいせつ罪の容疑で現行犯逮捕された例があります。女性は、「暑かったので服を脱いだ」と供述していたそうですが、公然わいせつ罪の容疑で現行犯逮捕されたということなので、おそらく汗で下着が透けてしまい、裸体同然の状況だったのではないかと思われます。
【公衆トイレや一般店舗のトイレを詰まらせる】
トイレを詰まらせた際に問われる可能性が高いのは、器物損壊罪(刑法261条、3年以下の懲役または30万円以下の罰金もしくは科料)です。意図的に(故意に)トイレを詰まらせて、機能を果たさないようにさせることが「損壊」にあたります。例えば、「詰まらせるためにいたずら目的で異物を流す」「大量のトイレットペーパーを詰まらせるために流す」などが該当するでしょう。
誤ってトイレを詰まらせてしまった(過失犯)場合は、器物損壊罪とならず処罰はされませんが、民事上の損害賠償責任を問われる恐れはあるでしょう。トイレが詰まってしまったことを申告せず、「その場から逃げた」場合も、民事上の「不法行為」(民法709条)の過失行為にあたり、損害賠償責任を問われる恐れがあると考えられます。
他方、店舗や施設などのトイレを意図的に詰まらせて、業務を妨害する結果を生じさせた場合には、偽計業務妨害(刑法233条、3年以下の懲役または50万円以下の罰金)が課される可能性があります。例えば、「お酒に酔って正常な判断ができなくなり、トイレを意図的に詰まらせてしまった」「その店舗に恨みがあり、営業妨害をしようとして大量のトイレットペーパーを詰まらせた」などのケースが該当するでしょう。
(オトナンサー編集部)






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