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人間にとっての“芳香”でペットが死ぬ? 「知らなかった」「注意しないと」、識者に聞く

無臭の化学物質でインコが死に至ったケースも

 コアラのように独自の“耐性”を身につけた動物もいるようですが、室内で動物を飼育している場合は、精油を含むアロマや香水の使用は避けた方がよさそうです。

「ただし、精油に関しては、ペットケアに使われる精油があることもまた事実です。精油の種類の多さを考えると、アロマテラピー資格を有する方に所有する精油の正しい知識や使用方法を確認することがまずは大切でしょう」

 最後に、動物カフェや動物園など、動物と触れ合う施設を訪れる際に気をつけるべき「香り」について、大渕さんに聞きました。

「『過ぎたるは猶(なお)及ばざるが如(ごと)し』というように、毒と薬は表裏一体であることが多いです。例えば、少量のお酒は良い効果を及ぼすこともありますが、過ぎれば毒でしかありません。

多くの動物は、人間よりも感覚が敏感です。フッ素樹脂加工の調理器具やオーブンレンジを加熱した際に発生する無臭の化学物質が、インコを死に至らしめた例もあります。濃度によっては人間も体調を崩しますが、インコの方がはるかに感受性が高いようです。

香りも化学物質に他なりませんから、同じことです。原則として、香水や整髪料、柔軟剤など強い香りをまとって動物と触れ合うのは避けるべきでしょう。また、もし慣れない香りによって動物が興奮するようなことがあれば、動物にとっても人間にとっても危険です。動物と触れ合う際には、香りあるものを身につけるのをできるだけ避け、触れ合う直前には手を洗うようにしてください」

<主な参考文献>
和田文緒「アマテラピーの教科書」(新星出版社)
船山信次「毒 青酸カリからギンナンまで」(PHPサイエンス・ワールド新書)
公益財団法人日本中毒情報センター「保健師・薬剤師・看護師向け中毒情報【ユーカリ油(シオネール系)】Ver1.00」
神奈川県ホームページ「フッ素樹脂加工したフライパンのテスト」

(ライフスタイルチーム)

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大渕希郷(おおぶち・まさと)

どうぶつ科学コミュニケーター

1982年神戸市生まれ。京都大学大学院博士課程動物学専攻、単位取得退学。その後、上野動物園、日本科学未来館勤務、京都大学野生動物研究センター・特定助教を経て、2018年1月に独立。生物にまつわる社会問題を科学分野と市民をつなげて解決に導く「どうぶつ科学コミュニケーター」として活動中。夢は、今までにない科学的な動物園を造ること。特技はトカゲ釣り。著書に「絶滅危機動物」「爬虫類・両生類」(いずれも学研ポケット図鑑)、「絶滅危惧種 救出裁判ファイル」「動物進化ミステリーファイル」(いずれも実業之日本社)など。公式ホームページ(http://www.sky.sannet.ne.jp/masato-oh/)。

コメント

2件のコメント

  1. ユーカリの葉が好きで買いました。寝室に置いて寝たのですが、ひどい頭痛と
    食欲不振で頭がボーとしてしまいました。
    初めはユーカリが原因とは思わなかったのですが強い臭いがしているので
    もしかして・・・と思い今日からは外に出してしまいました。恐ろしい思いをしました。

  2. 化学物質過敏症です。トイレの芳香剤や周りの人の柔軟剤でも反応し全く外出できません。
    災害時も避難所へは、行けません。
    醤油の中のアルコールにも反応し、外食やお弁当等も全く無理です。
    災害時や、高齢になり、自炊できなくなったらどうなるかとても不安です。
    先生の様な方がこの病気の苦しさを世の中の人や企業へ広めて頂けると
    たいへん心強いです。どうぞ宜しくお願い致します。m(__)m