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森氏の“女性蔑視”発言問題 禍根を残した不毛なバッシング

バッシングは禍根を残した

 人間は生まれたときから平等ではありません。五体満足の人もいれば、肉体や精神にハンディキャップを背負っている人もいます。裕福な家庭に生まれる人もいれば、そうでない人もいます。私たちはこの変え難い多くの不平等を受け入れて、向き合いながら成長していきます。

 そして、社会には必ず「差別」が存在します。私たちはそこに不平等や差別が存在しても、与えられた環境下で生きていくしかありません。不平等や差別を宿命として課せられている私たちだからこそ、「必要な協調」もあったように思います。

 筆者は障害者支援の活動を約30年にわたり続けています。その中で見たものはまさに、言葉では言い表せない「不平等」や「差別」の縮図でした。

 今回、「女性差別」だと主張する人たちにお聞きします。朝から晩まで少々やり過ぎではありませんか。「五輪誘致、ありがとうございました」「お疲れさまでした」。ねぎらう言葉はありませんか。83歳のご老人に優しくできない社会でいいのですか。

 今回、不毛なバッシングで森氏が辞任したことは大きな損失であり、禍根を残したように思えてならないのです。

(コラムニスト、著述家 尾藤克之)

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尾藤克之(びとう・かつゆき)

コラムニスト、著述家 尾藤克之

コラムニスト、著述家。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。代表作として『頭がいい人の読書術』(すばる舎)など21冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も絶賛公開中。

コメント

1件のコメント

  1. 最大の敵は、マスコミと売名又は顔売り目的に近い連中と考える。
    又、国会で税金を遣ってまで議論するような問題か? そもそも声高に非難している連中は、
    発言の全てを確認しているのか?発言の終わりの方では女性を褒める発言もある。
    今の日本は魔女狩り横行をマスコミとバカ議員を使って推し進めている様子に見える。