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平手友梨奈のこま回し、滝沢カレンの腹話術…女性たちが「かくし芸大会」を復活させる!?

芸能人に必要な集中力と感性

 ではなぜ、彼女は成功できてしまうのか。インタビューによれば、「『集中力』ですかね、あとは…『感性』?(笑)やり方が分かると、手にしっくりくる感覚があって、手の感覚で修正ができるんです」(ザテレビジョン)とのこと。これはうなずける気がします。

 というのも、集中力や感性は女優、ひいては芸能人にとって極めて重要な能力だからです。森川さんもこの2つの能力に秀でているのでしょう。さらにいえば、欅坂時代に平手さんが見せたダンスも、滝沢さんの芸人顔負けのボケも、集中力と感性なくしては生まれないものです。

 ちなみに「新春かくし芸大会」には毎年、大勢の芸能人が出演。そこは本業以外の能力だけでなく、意外な負けん気だったり、変わったこだわりだったりというギャップが発見できる場でもありました。もし、あの番組が復活したら、今回取り上げた3人同様、さまざまな人がギャップを見せてくれそうです。

 特に現代の芸能界では、大人数グループの隆盛に伴い、女性タレントが飽和状態だともいわれます。番組自体は復活しなくても「かくし芸」を披露する場が増えれば、それぞれの個性がもっとアピールできるはず。それはファンにとってもうれしいことでしょう。

 これを機に、女性タレントたちによる「かくし芸」ブームが到来したら、テレビがもっと楽しくなりそうです。

(作家・芸能評論家 宝泉薫)

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宝泉薫(ほうせん・かおる)

作家、芸能評論家

1964年岐阜県生まれ。岩手県在住。早大除籍後「よい子の歌謡曲」「週刊明星」「宝島30」「噂の真相」「サイゾー」などに執筆する。近著に「平成の死 追悼は生きる糧」(KKベストセラーズ)、「平成『一発屋』見聞録」(言視舎)、「あのアイドルがなぜヌードに」(文春ムック)など。

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