浜辺美波&横浜流星が「わたどう」で示した令和流“和風ドロドロ愛憎”ドラマの可能性
浜辺美波さん、横浜流星さん主演の日本テレビ系連続ドラマ「私たちはどうかしている」は、令和型“和風ドロドロ愛憎”ドラマの先駆けとなるでしょうか。
日本テレビ系の連続ドラマ「私たちはどうかしている」が9月30日に最終回を迎えました。SNSなどでの反響からは、視聴率以上の盛り上がりを見せた作品といえます。
その魅力は何より、ドロドロなのに美しい、美しいのにドロドロというギャップでしょう。伝統的な和菓子職人の世界を舞台に、不倫や殺人が絡んだ愛憎劇が繰り広げられました。
しかも、主演は浜辺美波さんと横浜流星さん。こういうものはあまりやらなさそうな若い2人です。
やらなそうでいて、やればハマる2人
例えば、2年前、テレビ朝日系の深夜に放送された連ドラ「あなたには渡さない」も、料亭を舞台に不倫が描かれる愛憎劇でした。が、メインは木村佳乃さんと水野美紀さん。いかにもというキャスティングです。
これに対し、浜辺さんといえば、映画「君の膵臓をたべたい」の病を患う少女や、連ドラ「アリバイ崩し承ります」(テレビ朝日系)のキュートな推理マニアの役が印象的です。また、横浜さんは連ドラ「初めて恋をした日に読む話」(TBS系)で注目されたピンク髪や連ドラ「シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。」(日本テレビ系)でのキレキレのアクションが記憶に残ります。
しかし、今回感心させられたのは、この2人、こういうものをあまりやらなさそうでいて実は、やれば絶対ハマる2人でもあったということです。
まず、浜辺さんの場合、スペシャルドラマ「大奥」(フジテレビ系)で将軍の養女である姫を演じるなど、古風な和テイストの作品でも実績があります。着物が似合う点では若手女優随一で「京都きもの友禅」のイメージモデルも務めています。昨年のCMでは、明治・大正・昭和・平成・令和をイメージした5着の振り袖を着こなしました。
「わたどう」でも、着物姿が好評です。第6話の放送直前には、自身のツイッターで「いよいよ第2章開幕です 七桜はメークやお着物の雰囲気を変えて、また登場します」と告知するなど、楽しんで演じ分けていたようです。
一方、横浜さんは子どもの頃から極真空手に打ち込み、中学時代には世界大会で優勝しました。古風な和テイストとの相性は抜群で、それは着物をまとっての姿勢や立ち居振る舞いによく現れています。
ちなみに、コロナ禍によって中止になってしまったものの、主演舞台「巌流島」に向けてのインタビューでこんな話をしていました。
「僕は空手をずっとやってきたのですが、構えたときに目が変わる、ということを言ってもらえることが多くて……。だから刀を構えたときの、本気で行くときのスイッチみたいなものは大切にしたいです」(エンタメ特化型情報メディア SPICE)
この「わたどう」でも、和菓子を作る場面などでスイッチが入った芝居を存分に見せてくれました。
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