そうめんの「新物」「古物」「大古物」は何が違う?
もうすぐ夏、おいしい「そうめん」の季節ですね。その食感とのどごしの良さで多くの人に愛されるそうめんですが、実は「新物」「古物」「大古物」という3種類があることをご存じでしょうか。今回は、その違いや特徴についてご紹介します。
夏は「そうめん」がおいしい季節。つるつるとした食感とのどごしの良さは、これからの時期の食卓に欠かせません。
そんな「夏の風物詩」とも言えるそうめんには「新物(しんもの)」「古物(ひねもの)」「大古物(おおひねもの)」の3種類があることをご存じでしたか。今回はそれらの違いについて、全国乾麺協同組合連合会専務理事の安藤剛久さんに聞きました。
そうめんには「熟成期間」がある
そうめんの原材料は小麦粉、食塩、水、そして綿実油(めんじつゆ)などの食用植物油です。作り方は小麦粉に食塩水を混ぜてよく練り、油を塗りながら「より」をかけて引き伸ばし、めんとして乾燥させます。
そうめんは、製麺に適した気温の秋~初春に製造されますが、その後すぐに販売するものが「新物」、製造後1年間熟成させ、翌年3月から売り出すものが「古物」、2年間熟成させ、翌々年3月から販売するものが「大古物」です。
「乾燥させた製品のそうめんを梅雨期に寝かせると、そうめんが熟成し、食感に歯切れの良いコシが生まれるのです」(安藤さん)
秋~初春に製造したそうめんを倉庫や蔵に貯蔵し、梅雨期を越させることを「厄(やく)を越す」といい、かつては、厄を2回越したものを古物、3回越したものを大古物と呼んでいたそうです。
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