平賀源内は江戸版「ニコ超」プロデューサーだった
着払いシステムも作った
源内の最も素晴らしい業績の一つに、日本初の博覧会を企画・開催したことがあります。しかし、多くの人はこのことをまったく知りません。源内は1757(宝暦7)年、日本初となる「東都薬品会」を江戸の湯島で開催しました。江戸時代は専門家やアマチュア研究家を生み出した時代であり、現在でいう、趣味サークルのようなものが多く生まれ、意見交換が活発に行われるようになりました。
また源内は、全国30カ所に「物産取次所」を設けて、着払いで江戸に展示品を届けるシステムを作りました。宅急便の着払いと同じです。そして、博覧会に出品されたものは出品記録として編集し、図録を作りました。また、図録に掲載した草花について、歌人に歌を詠(よ)ませたともいわれており、専門家だけで開催していた博覧会を一般公開し、そのネットワークを全国へ広げました。
現在なら「ニコニコ超会議」のプロデューサーで、「週刊プレイボーイ」を編集、「タモリ倶楽部」に出演し、かつ佐川急便の社長といったところでしょうか。
こんなすごいことを手掛けた江戸のイベントプロデューサー・平賀源内の仕事については、小学生向けの漫画の伝記でも詳しく書かれています。ぜひ読んでみてください。
(イベントプロデューサー テリー植田)
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