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日本でもじわり浸透 米国発「地元ファースト」の企業作りとは

「認証を受けることは、従業員の誇りに」

 最後に日本の現状に触れておきます。前述の通り、現在の日本の認定Bコーポレーションは3社で、シルクウェーブ産業(群馬県桐生市)、石井造園(横浜市)、そしてフリージア株式会社(埼玉県児玉郡)です。いずれも2016年にBコーポレーションの認証を取得しました。

 シルクウェーブ産業は、夢の素材と言われたシルクウェーブを蚕糸昆虫農業試験所(農水省)および群馬県蚕糸課の3者共同研究で開発し、新製品の研究開発を行っています。石井造園は横浜市を中心に造園、土木工事、水道施設工事などを事業としています。2008年横浜型地域貢献企業に認定され、2010年度横浜市優良工事請負業者を受賞した同社は、昨年、創立50周年を迎え、地域に根差したCSR(企業の社会的責任)先進企業として他業種からも高く評価されています。フリージアは、地元で高齢者や障がい者向けにデイケアサービスを提供する介護事業者です。世界で介護サービスに対する理解を深め、尊敬される仕事にすることを目指しています。

 石井造園の石井社長は「サステナビリティー(持続可能性)の分野で世界的に広がっている認定Bコーポレーションの認証を受けることは、CSRを推進する当社にとって非常に意義がある。特に世界的な認証を取得できたことは従業員の励みとなり、そして誇りにつながる」と述べています。

 日本における認定Bコーポレーション取得の動きは今年に入ってからも進んでおり、この夏には4社目、5社目の認定Bコーポレーションが誕生する見込みです。地域経済活性化の一つの方法として、グローバルな認証制度に参加し、地元優先の意識を共有する企業とつながることも選択肢となりえるでしょう。

(コーポレートシチズンシップ代表取締役 雨宮寛)

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