オトナンサー|オトナの教養エンタメバラエティー

ひげそり不要? ノーメーク? テレワーク中の身だしなみ、どうあるべき?

浮いた時間で何をするのか

Q.ただ、現実には在宅勤務の人から「ひげそりしなくていいので楽」「化粧しなくていいので助かる」といった声が上がっています。どのように思われますか。

小野さん「正直な感想だと思いますし、事実に即している、もっともな意見だと思います。加えて、キャリアコンサルタントの立場から言えば、在宅勤務の経験をもう一歩踏み込んで考えてみる機会にしてほしいと思います。

例えば、ひげそりしたくない、化粧したくないと考えるご自身が何を大切にしているのかを、踏み込んで考えてみましょう。ノーメークは楽だし、その分の時間を有効に使えるというのは、間違いなくその通りです。だからこそ、その浮いた時間で何をしたいと思ったのか振り返ってみてください。

子どもと少しでも遊びたいという人、自分の時間を大切にしたいという人、少しでもスキルアップを目指したいと思う人などそれぞれです。浮いた少しの時間に何をしたいと思うのかを振り返ることは、自分が持っている大切な思いに触れるきっかけとなるでしょう。

浮いた時間を有効に使う目的があり、かつビデオ会議がない会社であれば、時々ひげそりや化粧を省略したり、出社時より手短に終わらせたりしてもよいかもしれません」

Q.企業側は在宅勤務中の身だしなみについて、指示をすべきなのでしょうか。あるいは、抜き打ちで確認すべきなのでしょうか。

小野さん「在宅勤務が普段行われてない企業なら、必要に応じて指示すべきだと思われます。例えば、客先とウェブミーティングがあるなど、企業の顔としての役割がある人にはしっかりと伝えておくのがよいでしょう。

ただ、指示する場合であっても細かくチェック項目を作るのではなく、普段通りの身だしなみを意識すること、カメラ前で特に注意することを伝える程度でとどめておけば、ルール作りに忙殺されることもないかと思います。抜き打ちでの確認は避けるべきでしょう。やりすぎると、個の侵害としてハラスメントに該当するかもしれません」

Q.在宅勤務中の望ましい身だしなみや心構え、姿勢について教えてください。

小野さん「仕事をしているという意識を忘れず、急な対応も可能な身だしなみをしましょう。具体的には、普段と変わらない身だしなみを心掛けてさえいればよいのです。ただ、せっかくの在宅勤務ですから、自分が在宅勤務をする場合に臨んでいる身だしなみから、あなたの仕事観を見つめる機会にしてもよいと思います。

仕事よりも自分の生活や家族を大切にしている人なら、なるべくラフな身だしなみで仕事に臨みたいと考えるかもしれません。逆に、仕事で目指している尊敬する先輩がいるとか、3年後の自分のイメージがある人であれば、イメージに従った身だしなみをするでしょう。キャリアコンサルタントとしては、ぜひ、この機会に自分の身だしなみから、自分の仕事観に向き合ってほしいと思います。

会社ではないからこそ、自分が出ます。これからどんな仕事をしていきたいのか、目指す姿は何なのか。大切な価値観はどうなのか。そうした、あなたの内面を少し明らかにした上で、今必要な身だしなみが考えられるようになれば、在宅勤務のとき以外にも活用できるマインドとなるでしょう」

(オトナンサー編集部)

1 2

小野勝弘(おの・かつひろ)

キャリアコンサルタント、一般社団法人セルフキャリアデザイン協会代表理事、株式会社ファサディエ EAP事業部 新規事業準備室

1969年東京都生まれ。桐蔭学園工業高等専門学校電気工学科卒業。2001〜2016年までIT系企業に所属。エリアマーケティングツールに携わり、営業・商品企画・事業企画・人材教育・労務管理などを経験。企業のホワイト化・健康経営・人事労務は、今後の会社経営に欠かせない重要な領域と考え、「労働者と企業のための人材定着、若者雇用促進による企業の生産性向上」をテーマとする。2016年〜現在は株式会社ファサディエ EAP事業部所属。2018年に一般社団法人セルフキャリアデザイン協会(https://self-cd.or.jp/)を設立し、キャリアコンサルタント、EAPコンサルタントとして活動中。

コメント