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奈良名産・三輪素麺の価格は“神様”が決める? 「奈良らしい」の声も、関係者に聞く

奈良県の名産「三輪素麺」の価格を「神様が決めている」という投稿が話題になっています。地元関係者に聞きました。

今年の卜定祭の様子(奈良県三輪素麺工業協同組合提供)
今年の卜定祭の様子(奈良県三輪素麺工業協同組合提供)

 奈良県の名産「三輪素麺(そうめん)」の価格を「神様が決めている」という投稿がネット上で話題になっています。地元の大神(おおみわ)神社(同県桜井市)で行う祭りで初値を決めているといい、SNS上では「いかにも奈良県らしい」「県民だけど初めて知った」などの声が上がっています。奈良県三輪素麺工業協同組合の池側義嗣(いけがわ・よしつぐ)理事長に聞きました。

「高値」「中値」「安値」のいずれか

Q.三輪素麺の価格は神様が決める、というのは本当ですか。

池側さん「毎年2月5日に大神神社で行う『卜定祭(ぼくじょうさい)』での占いで決まった価格を参考にします。大神神社の祭神の子孫が三輪で小麦を育て、そうめんの起源となるものを作ったと言われており、それにちなんで神社で占ってもらっています」

Q.具体的には、どのように決まるのですか。

池側さん「『高値』『中値』『安値』と書いた札を計20枚ほど丸めておき、神主が麻の筒状のものを近づけて、付いた札がその年の初値になります。今年は『高値』でした」

Q.相場と違う価格になることはないのですか。

池側さん「現在は、われわれ生産者とそうめん販売業者とが、市場価格を踏まえて、『高値』『中値』『安値』の価格を祭りの前に決めています。今年は18キロで高値を1万1000円、中値を1万900円、安値を1万800円と決めていました。実情に合った価格設定にはなります」

Q.「高値」となっての感想は。

池側さん「高くしてほしい、とお願いできるので、高値にこしたことはないですね」

Q.価格の決め方について、SNS上では「奈良県民だけど知らなかった」などと話題になっています。

池側さん「神様に価格を決めてもらうというのは珍しく、業界の人しか知らなかったはずなので、話題になったのでしょう。こうして話題になって、知ってもらうことで、三輪素麺のPRになるならうれしいですね」

(オトナンサー編集部)

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