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パティシエは憧れの職業だった? 新年を“甘く”過ごしたい人に朗報!

奥深いスイーツの世界について、筆者がケンズカフェ東京の氏家健治シェフに聞きました。

奥深きスイーツの世界
奥深きスイーツの世界

 今回は、スイーツ事情について探っていきます。伺ったのは、ケンズカフェ東京(東京・新宿御苑前)の氏家健治シェフ。近著に「余計なことはやめなさい!ガトーショコラだけで年商3億円を実現するシェフのスゴイやり方」(集英社)があります。

パティシエは憧れの存在

 フランスには、国家最優秀職人賞M.O.F.(Meilleur Ouvrier de France)という、フランス文化の最も優れた継承者にふさわしい職人に授与される称号が存在します。

「この称号は、日本であれば文化勲章や人間国宝のようなイメージかも知れません。M.O.F.コンクールは3年に一度開催されていて、合格者には、料理界の最高の栄誉が与えられます。大統領官邸であるエリゼ宮にてM.O.F.のメダルが授与され、誇りあるトリコロールカラーの襟のコックコート着用が認められます」(氏家さん)

「対象はかなり広く、料理、製菓、パン以外にも、宝飾品、工芸品、ガーデニングなど多岐にわたります。しかし『料理』の分野が最もメジャーで、三ツ星シェフとして知られるポール・ボキューズ(Paul Bocuse)、ジョエル・ロブション(Joel Robuchon)、アラン・デュカス(Alain Ducasse)ら多数の有名料理人が受賞しています」

 氏家さんによると、日本に郷土料理があるように、フランスにも各地方ごとのスイーツが存在するようです。たとえば、タルト・タタンは、19世紀後半のラモットにあるホテル・タタンで作られたという言い伝えが残されています。

「実は失敗がタルト・タタンの誕生のきっかけと言われています。アップルパイを作り始めてリンゴをバターと砂糖で炒めていたところ、長く炒めすぎて少々焦げてしまいました。リンゴの入ったフライパンの上にタルト生地をのせて、フライパンごとオーブンへ入れて返したところ、タルト・タタンが誕生していたという話です」

「その後、タルト・タタンはホテルの看板スイーツになり世界に広められました。タルト・タタン以外にも、各地方に受け継がれてきた伝統のスイーツが存在します。食べられている種類も地域別にさまざまです」

 詳細な情報を知りたければ、各メーカーのホームページやチョコレート・ココアの製造者の団体、日本チョコレート・ココア協会HPなども参考になります。

ガトーショコラに合う飲み物

 ガトーショコラを楽しむにはどのような方法があるでしょうか。まず、定番の深いりのコーヒーやカフェオレ、ミルクティーによく合います。お子様は、ココアや温かいホットミルクでもおいしく頂けるでしょう。

 氏家さんは「白ワインでは、フルーティーなタイプやビンテージシャンパーニュ。赤ワインでは、メルロー・カベルネなどコクのあるタイプや熟成したブルゴーニュ。甘口のポートワインやフランスのバニュルスとも相性が良い」としています。

 個人的には、スパークリングのモスカート・ダスティやアスティも絶妙であることを追記しておきます。新年を甘く過ごしたい人は参考にしてみてください。

(コラムニスト、著述家 尾藤克之)

尾藤克之(びとう・かつゆき)

コラムニスト、著述家 尾藤克之

コラムニスト、著述家。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。代表作として『頭がいい人の読書術』(すばる舎)など21冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も絶賛公開中。

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