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「なぜ警察はクマを撃たないんだ」 SNSに広がる疑問の声…実は《警察官がクマを撃てない》明確な理由があった【元刑事が解説】

「安全と共存」を両立するために…求められるものは2つ

 では、クマによる人身被害が増加する中で、どうすれば安全と共存を両立できるのでしょうか。

 現実的な対策としては、地域社会と猟友会の連携をさらに強化し、「警察が現場を安全確保しつつ、猟友会が駆除を行う」体制を明文化することが重要で、これに関しては「緊急銃猟」という制度を新設し、条件さえそろえば自治体の首長の判断で、市街地であっても猟銃を発砲することができるようになりました。この制度は徐々に実証例が報告されています。

 また、猟友会の方々は、自治体などからの依頼を受けて出動し、命の危険を伴う作業を担っています。こうした活動に対し、十分な支援や社会的理解を広げていくことが求められます。警察・行政・猟友会がそれぞれの立場を尊重しながら協力体制を築くことが、地域の安全、人、そして野生動物の共存を両立するための第一歩になるでしょう。

 近年では、山の実りの減少や気候変動の影響などから、クマの行動範囲が人里近くまで広がっていると指摘されています。こうした背景を踏まえ、被害防止の対策を進めると同時に、自然環境の変化にも目を向けながら、長期的な視点で人と野生動物の関係を見直していくことが求められます。

 人の安全とクマの生息環境のバランスを保つことは、これからの社会にとって大きな課題です。しかし、警察の拳銃はあくまで「人を守るための最後の手段」に用いる“武器”であり、クマを撃つための“道具”ではありません。だからこそ、力ではなく「知恵」と「法制度」で対策を取ることが求められています。

 人と自然の境界をどう保ち、どう共に生きていくのか。人間の側も真剣に考えるときが来ていると私は考えます。

(治安戦略アナリスト・危機管理スペシャリスト 小比類巻文隆)

【画像】「えっ……!」 これが《警察官がクマを撃てない》理由です

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小比類巻文隆(こひるいまき・ふみたか)

元警視庁警部補/治安戦略アナリスト・危機管理スペシャリスト

30年にわたって警察官として勤務し、危機管理の第一線を歩んできたスペシャリスト。1993年に警視庁へ入庁後、爆弾処理班を経て中国語通訳捜査官、さらに国際捜査官として、銃器・薬物犯罪を中心に情報収集や秘匿捜査、海外組織による密輸入事案の解明に従事。殺人・強盗・誘拐など重大事件の捜査本部にも多数参加。2023年に退官後は、警察での実践経験を社会に還元すべく、講演や執筆、メディア対応など幅広く活動中。現場のリアルを伝える、数少ない治安専門家のひとり。【公式サイト】https://kohiruimaki-fumitaka.info/contact

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2件のコメント

  1. 警官がクマを撃てないのは、今の拳銃では命中精度が悪いので10M離れたら無理です。
    猟銃、ライフル銃の訓練はしていませんので、特殊な隊員しか撃てません。
     今後の課題です。悪しからず。

  2. 第七条読んだけど別に人以外に撃ってはいけないとは書いてないけど?
    あくまでも、「法」の想定対象が「人間」なだけで、自己または他人の防護なら撃つべきなら撃つべきでは?
    警察官が刑事責任を負いたくないだけでは?いざ、自分がクマに襲われたら撃つでしょ?それとも撃たずに喰われるの?では、相当の理由とは何?肉食大型動物に襲われるのは相当の理由ではないのか?
    それに何も実弾である必要もないのでは?威嚇に空砲でもいいし、発煙筒を改良しクマの出る地域は常備携帯してもいいし。