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婚活サイトで出会った男に見放された36歳女性、LINEだけで「復縁」に成功した方法(下)

「同意は不要」は通用しない

 復縁を実現するためのテクニックの2つ目は「性交渉の同意の有無」です。「男の家に上がり込む=そういう(性交渉をする)つもり」と彼は都合良く解釈するかもしれません。しかし「居酒屋から彼の部屋に向かった=セックスをするため」とは限りません。例えば、綾香さんが「酔いを覚ますために少し休みたいと思っていた」と言い張れば、彼が「そういうつもりがないのに男の家に上がり込むのはおかしい」と弁解するのは難しいでしょう。これらを参考に、綾香さんはLINEで彼に次のメッセージを送りつけたのです。

「エッチする気なんてなかったの!それなのに無理やり部屋に連れ込んだのはどっち?!しらばっくれないで!!私は『エッチしてもいい』なんて一度も口にしていないわ!」

 彼としては、性交渉の最初または途中で綾香さんの気持ちを確認しなかったのは致命的でした。綾香さんがお酒を飲みすぎて、きちんとした意思疎通が難しい状況だったとはいえ、キスから段階を踏んでいく中で彼が言葉を投げかけたり、綾香さんが言葉を返したり…というやり取りはなかったそう。

 そして、彼が多少歩行を手伝ったとはいえ、綾香さんは自分の足で部屋までたどり着いたのだから、彼は「抵抗できないほど酔っぱらっていたわけでもないのに!」と言い返してくるかもしれませんが、「どのくらい酔っていたのか」は綾香さんしか分かりませんし、お店から部屋へ移動する間、急に酔いが回ることもありうるでしょう。酩酊状態だから同意は不要という理屈は通用しません。

 復縁を実現するためのテクニックの3つ目は「拒否の有無」です。彼は「彼女が露骨に嫌がれば、無理強いするつもりはなかった」と言い張るかもしれませんが、抵抗の可否について彼が決め付けるのは筋違いです。彼は決して強引に押し倒したわけではないにせよ、綾香さんが最初から最後まで拒否しなかったから、最終的に射精に至っても「大丈夫」、つまり「拒否しない=同意があった」と結びつけるのは無理があります。

 なぜなら、綾香さんが「体の大きな彼のことがあまりに怖くて、とても肉体関係を拒めるような状況ではなかった」と台本を書くことも可能だからです。万が一、最初に性交渉を断ったり、途中で逃げたりしたら何をされるか分からず、性交渉の最中はずっと恐怖感にさいなまれていたという感じに。

 前述の通り、彼に対する印象や感情、気持ちは綾香さんの心の中の問題なので、本人の気分次第でどうにでもなります。このように「拒否する=同意がない」「拒否しない=同意があった」という二者択一ではなく、「同意していないけれど拒否できないこともありうる」と綾香さんが第三の選択肢を提示すれば、彼はどうしようもありません。これらのことを念頭に置いて綾香さんはLINEで彼に次のメッセージを送りつけたのです。

「私は『エッチしてもいい』なんて一度も口にしていないわ!それなのに力任せに押し倒したんじゃないの。もう最低!!」

 前述の通り、2人が恋人同士の場合、暗黙の了解で済ませても構わないでしょう。ただ、それは2回目、3回目の話。彼が綾香さんと肉体関係を持ったのは初めてなので、せめて1回目はきちんとコミュニケーションを取るべきでしょう。つまり、抵抗できない女性を力づくで押さえつけ、肉体関係を迫ったと断罪されても仕方ないのです。

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露木幸彦(つゆき・ゆきひこ)

露木行政書士事務所代表

1980年12月24日生まれ。いわゆる松坂世代。国学院大学法学部卒。行政書士・ファイナンシャルプランナー(FP)。金融機関の融資担当時代は住宅ローンのトップセールス。男の離婚に特化し行政書士事務所を開業。開業から6年間で有料相談件数7000件、公式サイト「離婚サポートnet」の会員数は6300人を突破し、業界最大規模に成長させる。他で断られた「相談難民」を積極的に引き受けている。自己破産した相手から慰謝料を回収する、行方不明になった相手に手切れ金を支払わせるなど、数々の難題に取り組み、「不可能を可能」にしてきた。朝日新聞、日本経済新聞、ダイヤモンドオンライン、プレジデントオンラインで連載を担当。星海社の新人賞(特別賞)を受賞するなど執筆力も高く評価されている。また「情報格差の解消」に熱心で、積極的にメディアに登場。心理学、交渉術、法律に関する著書を数多く出版し「男のための最強離婚術」(7刷)「男の離婚」(4刷、いずれもメタモル出版)「婚活貧乏」(中央公論新社、1万2000部)「みんなの不倫」(宝島社、1万部)など根強い人気がある。仕事では全国を飛び回るなど多忙を極めるが、私生活では30年以上にわたり「田舎暮らし」(神奈川県大磯町)を自ら実践し「ロハス」「地産地消」「食育」の普及に努めている。公式ブログ(https://ameblo.jp/yukihiko55/)。

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