今さら聞けない… 「美容師」「理容師」 何が違うの? 疑問を専門家に聞いてみた
「美容師」と「理容師」の違いについて、専門家に聞きました。
髪のカットや洗髪などを行う職業として、美容師と理容師があります。両者の施術は似ている部分があるため、違いがよく分からないと感じたことはありませんか。美容師と理容師は、何が違うのでしょうか。美容師の原木佳祐さんに教えていただきました。
理容師免許がなければ顔そり不可
Q.「美容師」と「理容師」は、何が違うのでしょうか。
原木さん「資格上、明確な違いがあります。美容師として働く場合は『美容師免許』、理容師として働く場合は『理容師免許』がそれぞれ必要です。いずれも国家資格であり、免許を取得するためには国家試験に合格しなければなりません。そのため、美容師免許を持っている人が理容師と名乗って働くことはできません」
Q.美容師免許、理容師免許の試験内容に違いはあるのでしょうか。
原木さん「どちらも免許を保有していないと行えない施術があるため、筆記・実技試験ともに、求められる技術に違いがあります。
美容師の試験では、ヘアセットやメーキャップなどの技術に関する内容が盛り込まれています。一方、理容師の場合、カミソリを使ったシェービングの試験などがあります」
Q.美容院と理容院を兼業することは可能なのでしょうか。
原木さん「実は、以前ほど美容院と理容院の施術内容に差が生じなくなっているため、条件を満たすことで美容院と理容院を兼業できるようになりました。
ただし、『理容師免許がなければ顔そりはできない』といった規則は存在するため、そうしたイレギュラーな方法で独立をする場合、サービスの内容を幅広くするために、理容師、美容師双方の免許を取得するパターンが一般的だと思います。
免許に関する規則に逆らうと法律違反として罰せられてしまうため、免許を持ったスタッフの配置は非常に重要です。お客さまの施術に直接関わらない受付スタッフはアルバイトでも良いのですが、社員として美容師や理容師を雇用すると、行政機関への届け出が必要になります」
* * *
以前は「美容院は女性がメイン」「理容院は男性がメイン」と、客層が明確に分かれている印象がありましたが、近年はより幅広いサービスを提供する形態の店舗が増えているようです。気になる店舗があれば、行ってみてはいかがでしょうか。
(オトナンサー編集部)
コメント