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「以前よりも眉毛が薄くなった」…その原因は? 手入れ時の注意点は? 皮膚科医に聞く

眉毛が薄くなるのはなぜでしょうか。皮膚科医に聞きました。

眉毛を手入れするときの注意点は?
眉毛を手入れするときの注意点は?

 鏡で顔を見たときに、「以前よりも眉毛が薄くなった」と感じたことはないでしょうか。なぜ眉毛が薄くなるのでしょうか。眉毛が生え替わる周期や、眉毛を手入れする際の注意点などについて、逗子メディスタイルクリニック(神奈川県逗子市)の徳永理恵さん(皮膚科、美容皮膚科)に聞きました。

加齢、ストレスなどが要因

Q.そもそも、眉毛が生え替わる周期について、教えてください。毛髪に比べて、頻繁に生え替わりやすいのでしょうか。

徳永さん「眉毛が生え替わるサイクルは約5カ月で、『成長期(1~2カ月)』『退行期(2~3週間)』『休止期(3~4カ月)』を繰り返します。眉毛は成長期に入ると生え始めますが、退行期に移ると成長が緩やかになり、休止期で完全に成長が止まります。その後、再び成長期を迎え、古い毛は、新たに生えた毛に押し出される形で抜けていきます。

一方、毛髪が生え替わるサイクルは『成長期(2~6年)』『退行期(2週間)』『休止期(3~4カ月)』といわれています。成長期は数年と長いですが、それ以外の時期は眉毛と同じぐらいの長さです」

Q.毛髪と同様、眉毛が薄くなることはあるのでしょうか。

徳永さん「成長期に生える毛の量が少なくなり、休止期に入った毛が増えることを『休止期脱毛』と言います。毛髪は、発熱やストレスの影響で休止期脱毛になることが知られていますが、眉毛でも同様のケースが起こり得ます。また、加齢によって、毛根を包んでいる『毛包』の働きが弱くなれば、眉毛も薄くなります。

男性の場合、加齢でホルモンバランスが変わると、眉毛の毛周期が乱れ、成長期が長くなることがあります。その場合、眉毛が長くなる可能性があります」

Q.皮膚に傷ができた場合、眉毛が生えなくなることはあるのでしょうか。

徳永さん「あります。毛包が傷ついたり、炎症が毛包の周囲に生じたりしたことで、毛を生やす機能が失われると、眉毛は生えなくなります」

Q.眉毛を手入れするときの注意点について、教えてください。

徳永さん「適切な方法で切ったり、そったりした場合、眉毛はまた生えてきます。しかし、成長期の眉毛を無理に抜くと、毛包に傷や炎症が生じて、発毛に影響が出る可能性があります。また、眉毛をそるときに皮膚が赤くなるほど強くこすると、炎症を起こすので注意が必要です。

眉毛を手入れする際は、まず残したい毛とカットしたい毛を見極めることが大切です。そのためには、手入れの前にきちんと眉毛をブラッシングし、残したい毛を確認しましょう。

次にアイブロウペンシルで眉毛をデザインし、はみ出した部分の毛を専用のはさみでカットします。その際、はみ出した部分でどうしても目立ってしまう毛があれば、毛抜きを使い、1回で抜きましょう。抜けずに何度も毛をつかむと、皮膚を傷つける可能性があるので、注意してください。お手入れ後はしっかり保湿をして、肌を整えましょう」

(オトナンサー編集部)

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徳永理恵(とくなが・りえ)

逗子メディスタイルクリニック院長(皮膚科、美容皮膚科、形成外科)

国立東京医科歯科大学医学部を卒業後、同大学形成外科所属。横須賀市立市民病院では美容レーザー外来の立ち上げを行う。都内美容皮膚科勤務を経て、2010年に「逗子メディスタイルクリニック」(神奈川県逗子市)を歯科医の夫と開院。自分自身の美しさを引き出す「美肌プログラム」を提案するなど、自然・健康・美容の街“逗子・葉山”で、生活の一部としての美容医療を啓発する活動をしている。3人の男子の育児にも奮闘中。日本形成外科学会、日本美容皮膚科学会、日本サポーティブケア学会所属。逗子メディスタイルクリニック(https://medi-style.jp/)。

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