レジャー、ガーデニングで遭遇… 「毛虫」に刺されたらどうする? 有毒の場合は? 医師に聞く
レジャーやガーデニングの際に毛虫に刺されたり、誤って毛虫に触れてしまったりした場合、どのように対処したらよいのでしょうか。皮膚科医に聞きました。

春は毛虫が増える季節といわれ、街路樹や庭木などに毛虫が潜んでいるのを見掛けるようになります。毛虫の中には体に有毒な毛を持つものもあり、屋外でのレジャーやガーデニングの際に毛虫に刺されたり、気付かぬうちに毛虫に触れてしまったりすると、痛みやかゆみなどの症状が出るため、注意が必要です。
毛虫に刺されたり、誤って毛虫に触れてしまったりした場合、どのように対処したらよいのでしょうか。逗子メディスタイルクリニック(神奈川県逗子市)の徳永理恵さん(皮膚科、美容皮膚科)に聞きました。
粘着テープなどで毛を除去すること
Q.毛虫に刺されたり、誤って毛虫に触れてしまったりした場合、どのような症状が出るのでしょうか。
徳永さん「国内には、触れることで皮膚炎を起こす『有毒毛』を持つチョウやガが50種類ほどいるといわれています。
有毒毛の中には『毒針毛型』と『毒棘(どくきょく)型』があり、毒針毛型の毛虫に触れるとアレルギー反応により、主に赤いぶつぶつやかゆみが生じるほか、ひどくなると水ぶくれができます。一方、毒棘型は触れた瞬間に毒液が皮膚に注入されるので、直後にピリピリ、あるいはビリッとした痛みを感じ、その後、すぐに患部が赤くなって腫れます。
毒針毛型も毒棘型も、数日から1週間は症状が続くことが多いです」
Q.屋外にいるときに毛虫に刺されたり、誤って毛虫に触れてしまったりした場合、どのように対処すればよいのでしょうか。
徳永さん「刺された直後であれば、粘着テープなどを使い、患部に付いた毛を取り除いてください。よく泡立てたせっけんで洗うと毛が流れ落ちるとは思いますが、洗う際は素手で毛を触らないようにするとともに、体の別の部位に毛が付かないように注意してください」
Q.毛虫に刺されたり、毛虫に触れてしまったりした際に適切に対処しなかった場合、症状が悪化する可能性はありますか。
徳永さん「適切に対処しなかった場合、毛が付く面積が広がる可能性があり、その場合は症状が出る部分が増えることが考えられます」
Q.毛虫に触れてしまった場合、医療機関を受診した方がよいのでしょうか。
徳永さん「保冷剤などで冷やして対処できる範囲であれば、必ずしも医療機関を受診する必要はありません。ただし、『眠れないほどかゆい』『水ぶくれができた』『傷の表面からジュクジュクした液体が出てくる』などの症状の場合は、受診をお勧めします」
(オトナンサー編集部)
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