忘年会スルーも話題…「若者の酒離れ」は本当に進んでいる? 企業で異なる捉え方も
「酒離れ進んでない」と見るメーカーも
違う見方をするメーカーもあるようです。キリンホールディングス(東京都中野区)のコーポレートコミュニケーション部、高田達也さんに聞きました。
Q.お酒を飲まない若者が増えているといわれます。
高田さん「当社では『若者の酒離れ』が進んでいるとは考えていません。ビール類からチューハイなどのRTDなどにシフトするケースが見られますが、若者の酒の消費量は変わっていないと認識しています」
Q.国税庁の「酒レポート」データによると、20代の飲酒量が減っています。
高田さん「確かに1人当たりの飲酒量自体は減っていますが、特段、20代が減っている、つまり20代の酒離れが起きているとは考えていません。さまざまな調査から、20代は飲酒について非常に好意的に捉えており、積極的な姿勢が見られると思っています」
Q.若者の飲酒の傾向は。
高田さん「自分好みの価値観を見いだし、商品を選択・飲用する▽他の年代と比較すると消費金額は低く、アルコール度数が低い商品を選ぶ――といった傾向があります。
RTDのほか、クラフトビールなど幅広い商品ラインアップを展開する酒類に人気が集まっています。例えば、RTDは飲んだ際、直感的においしさが分かるほか、商品ラインアップが豊富で個人が好むものを選べる利点があります。男性よりも女性の方がRTDを飲用する割合が高いです。クラフトビールも市場拡大で接点が増えており、多様な味や香り、色合いも含め個性が楽しめる商品が若者に人気です」
Q.若者はどのようなときにお酒を飲むのでしょうか。
高田さん「意外かもしれませんが、若者の方が自宅の外で飲む比率は高いです。職場での飲み会が減る一方、同僚や友人との飲み会にシフトしている傾向が見て取れます。逆に、家飲みの比率は全世代の中でも低くなっており、自分の時間や空間を大切にする傾向も見て取れます。『おひとりさま』という言葉に象徴されるように、飲食店などで1人で酒を楽しむスタイルも広がってきました」
Q.若者向けの施策を教えてください。
高田さん「RTDやクラフトビールを通じて、お酒の多様性を感じていただく提案をしています。例えば、クラフトビール事業では、1台のサーバーで4つのクラフトビールが提供できる『Tap Marche(タップ・マルシェ)』を全国の料飲店に展開しています。最大26種類のビールをそろえており、さまざまな味を楽しめます」
Q.今後の予想は。
高田さん「トレンドは大きく変わらず、今後も選択の多様性をどう満たしていくかが鍵になると考えています。RTDはもちろんですが、多様なクラフトビールとの接点を増やしていくことで、ビールの魅力に気付き、『一番搾り』への還流が起きてくる可能性もあると考えています」
(オトナンサー編集部)
コメント